寺尾次郎の関連作品 / Related Work

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  • ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア

    制作年: 1997
    病で死期の迫ったふたりの男の人生最後の冒険をクールに描いたロードムービー。監督・脚本はトーマス・ヤーン。主演・製作・共同脚本は「リプレイスメント・キラー」のドイツ人俳優ティル・シュヴァイガー。共同製作はアンドレ・ヘイニッケ、トム・ツィックラー。撮影はゲー口・シュテフェン。音楽はゼーリッヒで、主題歌のボブ・ディランのタイトル曲を演奏。美術はモニカ・バウアート。衣裳はヘイケ・ヴェーヴァー。共演はヤン・ヨーゼフ、「ラン・ローラ・ラン」のモーリッツ・ブライブトロイ、「ボーン・ダディ」のルトガー・ハウアーほか。
    70
  • とまどい

    制作年: 1996
    引退した初老の男性と若い女性のほのかな心の絆を描く情感あふれるメロドラマ。監督は「夕なぎ」「愛を弾く女」などの秀作で知られるメロドラマの巨匠、クロード・ソーテ。製作は「私の好きな季節」のアラン・サルド。音楽はアラン・サルドの実弟で「私の好きな季節」などのフィリップ・サルド。主演は「愛の地獄」のエマニュエル・ベアールと「死への逃避行」などの名優ミシェル・セロー。共演は「世界で一番好きな人」のジャン=ユーグ・アングラード、特別“逃走”出演(participation fugitive)として「日の名残り」などの名優マイケル・ロンズデイル(ミシェル・ロンズダール)ほか。
  • イゴールの約束

    制作年: 1996
    父に盲従していた下層階級の少年が精神的に自立していく姿を、不法移民問題をからめて描いたドラマ。監督はベルギーのドキュメンタリー畑出身のルックとジャン=ピエールのダルデンヌ兄弟で、本作が長編第3作目。主演は新人のジェレミー・レニエ。共演は「八日目」のオリヴィエ・グルメほか。カンヌ映画祭「ある視点」部門で注目され、パリで小規模公開ながらロングランを記録。
    90
  • ロスト・チルドレン

    制作年: 1996
    近未来を舞台に、見せ物小屋の怪力男と気丈な少女が繰り広げる冒険を描いた異色映像絵巻。監督・脚本は「デリカテッセン」で脚光を浴びたジャン=ピエール・ジュネとマルク・キャロが担当。製作は「デリカテッセン」で二人をデビューさせた「アリゾナ・ドリーム」のクローディー・オサール、共同脚本はジル・アドリアン、撮影は「デリカテッセン」で注目され、「セブン」でハリウッドに進出したダリウス・コンディ、音楽はデイヴィッド・リンチ作品で知られるアンジェロ・バダラメンティ、衣裳は「キカ」、「プレタポルテ」(出演)の売れっ子デザイナー、ジャン=ポール・ゴルティエがそれぞれ担当。主演は「蜘蛛女」のアメリカ人俳優ロン・パールマンと新人ジュディット・ビッテ。共演は「デリカテッセン」のドミニク・ピノンのほか、「天使が隣で眠る夜」の名優ジャン=ルイ・トランティニャンが声だけの特別出演。4Kレストア版が、2025年6月20日に劇場上映(配給:Diggin’)。
    80
  • イルマ・ヴェップ

    制作年: 1996
    往年の犯罪活劇映画のリメイクの主演女優に起用された香港スター女優と、彼女を取り巻く製作スタッフたちが織りなす人間模様を、鮮烈な感覚で綴った一編。“Irma Vep”とは、ルイ・フイヤード監督の連続活劇「吸血ギャング団」(12)で活躍する女盗賊の名前(同作の原題“Les vampires”の綴り変え)で、オリジナルではダンサー出身の伝説的な女優ミュジドラが演じた。監督・脚本は「パリ・セヴェイユ」『冷たい水』(特別上映のみ)の俊英、オリヴィエ・アサイヤス。大胆な手持ち撮影が印象的な撮影は「そして、僕は恋をする」のエリック・ゴーティエ。デジタル・ノンリニア・システムを使用した編集はリュック・バルニエ、ちなみに最後の映写フィルムの処理は、専門の職人が手作業で行った。音楽は、ソニック・ユースの『Tunic』、ルナの『Bonnie & Clyde』などが効果的に使用されている。主演は「楽園の瑕」のマギー・チャン。共演は「パリ・セヴェイユ」「愛の誕生」のジャン=ピエール・レオ、「パリでかくれんぼ」のナタリー・リシャールほか。友情出演として「愛の誕生」のルー・カステル、「彼女たちの舞台」のビュル・オジェ、「エキゾチカ」のアルシネー・カーンジャンが顔を見せる。
  • そして僕は恋をする

    制作年: 1996
    モラトリアム青年の人生模様と恋愛を描いた群像劇。監督は「魂を救え!」の新鋭アルノー・デプレシャンで、彼の長編第2作だが、本作が日本では先に公開された。製作はパスカル・コシュトーとグレゴワール・ソルレ。脚本はデプレシャンとエマニュエル・ブルデュー。撮影のエリック・ゴーティエ(「イルマ・ヴェップ」)、音楽のクリシュナ・レヴィ、美術のアントワーヌ・プラトー、編集のフランソワ・ジェディジエはいずれも前作「魂を救え!」に引き続き参加。出演は本作で96年度セザール賞最優秀新人男優賞を獲得したマチュー・アマルリック、「哀しみのスパイ」のエマニュエル・ドゥヴォス、「百一夜」のエマニュエル・サランジェ、「パリでかくれんぼ」のマリアンヌ・ドゥニクール、「プレタポルテ」のキアラ・マストロヤンニほか。
  • 太陽に暴かれて

    制作年: 1996
    20世紀初頭の中国、貧農出身の女が男たちとの葛藤の中で人として女として変貌を遂げていく姿を描いたドラマ。『巴山夜雨』(81、日本未公開)などで知られる中国で活躍するトップ女優チャン・ユイが、「息子の告発」の監督イム・ホーと組んで、イムの年来の企画を自ら製作(イエン・ミンチュンと共同)・主演して映画化。脚本はイム・ホー、「紅いコーリャン」などの原作作家でもあるモー・イェン、イー・リンの共同。撮影は「紅夢」などのチャオ・フェイ。音楽はイム・ホーとは「息子の告発」に続いて組む「喝采の扉」の大友良英。美術はカオ・クオリエン、編集はチェン・リンリン、録音はクー・チャンニン。共演は「乳泉村の子」のユー・ヨン、「胡同〈フートン〉模様」のカオ・チアン、「息子の告発」のマー・チンウーほか。
  • ポネット

    制作年: 1996
    たった4歳で最愛の母の死に向かい合い、それを乗り越えた少女の心の冒険を描いた感動の物語。何百人のも子供たちから“死”についてどう考えているかを聞き、粗筋だけを用意して、台詞は準備期間に子供たちの話から拾い集めたという。主役のポネットを演じるヴィクトワール・ティヴィソルのみずみずしく自然な演技が驚異的で、96年ヴェネチア国際映画祭で主演女優賞を受賞した(最年少)。監督・脚本は「ピストルと少年」「愛されすぎて」のジャック・ドワイヨン。製作は「愛されすぎて」のアラン・サルド、撮影はカロリーヌ・シャンプティエ、音楽は「ピストルと少年」のフィリップ・サルド、編集はジャクリーヌ・ルコント、衣裳はアンリ・ベルトン、幼児精神科医はマリー=エレーヌ・アンクルウェ。録音はジャン=クロード・ラルーとドミニク・ヘネキン。共演は映画監督でもあるグザビエ・ヴォーヴォワ、「絹の叫び」のマリー・トランティニャンほか。
  • 夜の子供たち

    制作年: 1996
    泥棒一族に生まれ、反発から刑事になった男と彼の愛人の不良娘、その同性愛の恋人である哲学教授をめぐり、人間たちの愛憎をみつめる群像劇。監督は「野性の葦」のアンドレ・テシネ。製作はテシネの全作品を手掛ける「とまどい」のアラン・サルド。脚本はテシネと、「海辺のホテルにて」「野性の葦に」に続き三度目のコンビとなるジル・トーラン、脚本協力に刑事出身で実体験から犯罪に詳しいミシェル・アレクサンドル、「パリでかくれんぼ」のパスカル・ボニツェール。陰影を生かした渋い撮影は「野性の葦」に続きジャンヌ・ラポワリー。音楽はアラン・サルドの弟で兄の製作した作品のほとんどを手掛けている「とまどい」のフィリップ・サルド。衣裳はポルトガル出身の名プロデューサー、パオロ・ブランコの妹である「メフィストの誘い」のゼ・ブランコ。衣裳は「仕立屋の恋」のエリザベート・タヴェルニエ。出演はテシネの前々作「私の好きな季節」の主演コンビ、「メフィストの誘い」のカトリーヌ・ドヌーヴと、「八日目」のダニエル・オートゥイユ、「パリでかくれんぼ」のロランス・コートほか。
  • 上海グランド

    制作年: 1996
    1930年代の上海租界を舞台に、暗黒街で命を張って生きるふたりの男が力と恋とを競い合うアドヴェンチャー・ロマン。80年香港で大人気となり、主演のチョウ・ユンファの出世作となったTVシリーズ『上海灘』の映画化。監督は本作が日本初紹介となるプーン・マンキッ。製作はゼネラル・プロデューサーに「ダブルチーム」でハリウッドに進出したツイ・ハーク、製作総指揮に「008・皇帝ミッション」のチャールズ・ヒョンと「アンディ・ラウ 戦火の絆」のティファニー・チェンがあたった。脚本は監督のプーンと「復讐のプレリュード 大冒険家」のサンディ・ショウ。撮影は「戦火の絆」のプーン・ハンサン。音楽は「ブレード/刀」のウィリアム・フーで、香港では有名なTV版『上海灘』と同じテーマ曲を使用。美術はブルース・ユー。主演は「ブエノスアイレス」のレスリー・チャンと「フル・スロットル 烈火戦車」のアンディ・ラウ。共演は「太陽の少年」のニン・チンほか。
    100
  • ラスト・ウェディング

    制作年: 1996
    オーストラリアのロットネス島にあった実話をもとに描くラヴ・ストーリー。監督は舞台演出でのキャリアがあるグレーム・ラティガン。脚本はラティガンと、テレビでキャリアのあるデビッド・ジャイルス。撮影はオーストラリアのヴェテラン、ポ ール・マーフィー。音楽はネリダ・タイソン・チュー。出演は「真夜中のサバナ」のジャック・トンプソン、「エンジェル・ベイビー」のジャクリーン・マッケンジーほか。
  • ソフィー・マルソーの三銃士

    制作年: 1996
    三銃士の剣士ダルタニヤンの娘が宮廷の陰謀に立ち向かう姿を描いたアクション・ロマン。ヒロインは「ブレイブハート」のソフィ・マルソー、老いたダルタニヤンには「イル・ポスティーノ」のフィリップ・ノワレが扮し、彼らの共演がみもの。監督は「ひとりぼっちの狩人」のベルトラン・タヴェルニエ。
  • 男と女と男

    制作年: 1996
    奇妙な三角関係の恋の行方を描いたラヴ・ロマンス。監督・脚本は俳優出身のリュカ・ベルヴォーで本作が監督第2作。製作はパウロ・ブランコ。撮影はローラン・ベレズ。音楽はリカルド・デル・フラ。美術はフレデリック・ベルヴォー。編集はダニエル・アヌザン。衣裳はナタリー・ラウル。出演は「町でいちばんの美女 ありきたりな狂気の物語」「モンテカルロ殺人事件」のオルネラ・ムーティ、「イルマ・ヴェップ」のジャン=ピエール・レオー、「家族の気分」のアントワーヌ・シャピーほか。
  • パリでかくれんぼ

    制作年: 1995
    夏休みのパリ、3人の女の子のそれぞれの冒険が微妙に交錯する群像劇風のミュージカル・コメディ。「彼女たちの舞台」「ジャンヌ・ダルク(二部作)」などの監督ジャック・リヴェットが、軽やかなタッチで演出した。脚本は主演女優3人マリアンヌ・ドニクール、ナタリー・リシャール、ローランス・コートと、「ジャンヌ・ダルク」のパスカル・ボニツェール、同じくリヴェット映画の常連クリスチーヌ・ロラン、リヴェットが執筆。撮影は「ジャンヌ・ダルク」の名手ウィリアム・リュプチャンスキーの助手で、同作のセカンド・ユニットを担当していたクリストフ・ポロックがデビューを飾った。音楽はエンゾ・エンゾの歌などを作曲するフランソワ・ブレアンで、本作のためにボニツェール、リシャール、ドニクールの歌詞ではオリジナル・ナンバーも作曲。リヴェットの常連スタッフが結集している。出演は「美しき諍い女」のマリアンヌ・ドニクール、「ジャンヌ・ダルク」のナタリー・リシャール、「パリのレストラン」のローランス・コートのほか、「修道女」で組んだアンナ・カリーナが姿を見せ、人気歌手エンゾ・エンゾがクラブ歌手として登場。また、ジャック・リヴェット本人もローランス・コートに話しかける謎の老人を演じている。
  • リディキュール

    制作年: 1995
    フランス革命直前のヴェルサイユ宮殿を舞台に、宮廷貴族たちの過酷な権力闘争を描く、シニカルなコスチューム・ドラマ。「髪結いの亭主」「パトリス・ルコントの大喝采」のパトリス・ルコント監督初の時代物で、自身が執筆に参加していない脚本も初めて。製作は「パリ空港の人々」のジル・ルグランとフレデリック・ブリヨンのコンビに、「タンデム」「愛のめぐりあい」のフィリップ・カルカッソンヌが参加。脚本は「無秩序な少女」のレミ・ウォーターハウスで、本作のノヴェライゼーションも発表して小説家としてデビューしている。撮影は「アパートメント」のティエリー・アルボガスト。音楽は「ベルエポック」のアントワーヌ・デュアメル。華麗な宮廷の世界を再現する美術は「恋の邪魔者」以来ルコントの全作品を手掛けているイヴァン・モシオン。衣裳は「緑色の部屋」のクリスチャン・ガスク、18世紀のヨーロッパの宮廷ものではお馴染みのカツラなどメイクを担当したのは「ロスト・チルドレン」のジャン・ノレ。録音はポール・レーヌ、ジャン・グーディエ、ドミニク・アヌキャン。編集はジョエル・アッシュ。出演は「愛のめぐりあい」のファニー・アルダン、「とまどい」のシャルル・ベルリング、「タンゴ」に続きルコントと組んだジュディット・ゴードレシュ、「ヘカテ」のベルナール・ジロドー、ルコント映画の常連の「大喝采」のジャン・ロシュフォールと、現代フランス映画を代表する実力派が肩を並べる豪華キャスト。96年度カンヌ国際映画祭オープニング作品。
  • ピガール

    制作年: 1995
    パリ18区にある歓楽街、ピガールにつどう人々の姿を描いた群像劇。監督・脚本は本作が長編劇映画デビューとなるチュニジア出身の新鋭カリム・ドリディ。撮影はジョン・マティソン。出演は「海を渡るジャンヌ」のフランシス・ルノー、「シングル・ガール」のヴェラ・プリオルほか。
  • FLIRT フラート 東京編

    制作年: 1995
    旅立つ恋人への不安を解消するため過去の恋人に会おうとする“浮気者”をめぐり、3つの都市で展開されるラヴ・ストーリーのオムニバス。監督・脚本は、オフビートで極めて聡明なラヴ・ストーリーを作り続けるハル・ハートリーで、「愛・アマチュア」に次ぐ長編5作目。3つのパートが全く同一の脚本を基に作られ、そのうえで人物関係・ダイアローグから小道具に至るまでが、少しずつ位相をずらして描かれており、やがて導き出されるラストシーンもそれぞれ微妙に異なったニュアンスをもっている。前作「愛・アマチュア」に先立ってニューヨークを舞台に撮影された同名短編があり、それを第一部として新たにベルリンと東京のエピソードを付け加えて完成された。製作のテッド・ホープ(「恋人たちの食卓」)、撮影のマイケル・スピラーはハートリー作品を初期から支えてきた面々。音楽は前作同様ネッド・ライフル名義でハートリーがジェフリー・テイラーと共同で担当。出演は「シンプルメン」のビル・セイジ、「ある貴婦人の肖像」のマーティン・ドノヴァン、「バスキア」のパーカー・ポージー、「愛・アマチュア」のドワイト・ユーウェル、「不滅の恋・ベートーベン」のジーノ・レクナー、「愛・アマチュア」のエリナ・レーヴェンソンとハートリー作品ではおなじみの顔ぶれ。東京編は、「トパーズ」の二階堂美穂、「写楽」の藤原稔三、舞台で活躍する原千果子、「コールド・フィーバー」の永瀬正敏などが出演。監督自身も重要な役で出演しており、作品完成後には二階堂美穂と結婚した。
    54
  • パトリス・ルコントの大喝采

    制作年: 1995
    巡業劇団に乗り込んだ三人の老大根役者が繰り広げる騒動を描いたコメディ。監督は「髪結いの亭主」「イヴォンヌの香り」のパトリス・ルコント。製作は「イヴォンヌの香り」のティエリー・ド・ガネイ。ルコントと共に脚本を執筆、台詞を担当したのは「パリ空港の人々」のセルジュ・フリードマン。
  • さまよえる人々

    制作年: 1995
    16世紀末、スペイン帝国の支配下にあったオランダに生まれた男が辿る数奇な生涯を、三世代の家族の絆と男女の愛を通して綴った大河叙事詩。原案・脚本・監督・製作は「レンブラント」「イリュージョニスト」などで知られるオランダ映画界の巨匠ヨス・ステリング。彼とゲオルグ・ブルックマンの原案を、ステリングとハンス・ヒーセンが脚色。さらにG・カルフの名作小説『彷徨えるオランダ人』の一部をモチーフにしている。明暗のある美しい映像と屋外でのすばらしいキャメラワークを見せた撮影はゴート・ギルターユ、音楽は「おっぱいとお月さま」「湖畔のひと月」のニコラ・ピオヴァーニが担当。出演はオランダ演劇界で活躍するレネ・グルーゾフ、「ナポリと女と泥棒たち」「ヘルシンキ・ナポリ・オールナイトロング」のイタリアの名優ニーノ・マンフレディ、オランダの映画・舞台・テレビで活躍するヴィール・ドベラーレ、「レディL」「殺しのエージェント」などのフランスの名脇役ダニエル・エミルフォルクなど、国際色豊かな顔ぶれ。
  • FLIRT フラート ベルリン編

    制作年: 1995
    旅立つ恋人への不安を解消するため過去の恋人に会おうとする“浮気者”をめぐり、3つの都市で展開されるラヴ・ストーリーのオムニバス。監督・脚本は、オフビートで極めて聡明なラヴ・ストーリーを作り続けるハル・ハートリーで、「愛・アマチュア」に次ぐ長編5作目。3つのパートが全く同一の脚本を基に作られ、そのうえで人物関係・ダイアローグから小道具に至るまでが、少しずつ位相をずらして描かれており、やがて導き出されるラストシーンもそれぞれ微妙に異なったニュアンスをもっている。前作「愛・アマチュア」に先立ってニューヨークを舞台に撮影された同名短編があり、それを第一部として新たにベルリンと東京のエピソードを付け加えて完成された。製作のテッド・ホープ(「恋人たちの食卓」)、撮影のマイケル・スピラーはハートリー作品を初期から支えてきた面々。音楽は前作同様ネッド・ライフル名義でハートリーがジェフリー・テイラーと共同で担当。出演は「シンプルメン」のビル・セイジ、「ある貴婦人の肖像」のマーティン・ドノヴァン、「バスキア」のパーカー・ポージー、「愛・アマチュア」のドワイト・ユーウェル、「不滅の恋・ベートーベン」のジーノ・レクナー、「愛・アマチュア」のエリナ・レーヴェンソンとハートリー作品ではおなじみの顔ぶれ。東京編は、「トパーズ」の二階堂美穂、「写楽」の藤原稔三、舞台で活躍する原千果子、「コールド・フィーバー」の永瀬正敏などが出演。監督自身も重要な役で出演しており、作品完成後には二階堂美穂と結婚した。
    54
  • 草原の愛 モンゴリアン・テール

    制作年: 1995
    モンゴル古謡に誘われるように、許婚を探しに故郷へ帰った青年を描いた一編。監督は「黒い雪の年」「香魂女」など第4世代の旗手として活躍するシェ・フェイ。脚本は、回族出身で理想主義の作家として知られるチャン・チョンチーが82年に発表した『黒駿馬』を自身で執筆。キャストは原作をいかすため、主演・音楽を担当した有名歌手のテンゲルをはじめ、すべてモンゴル人で固められ、言語はモンゴル語と決められた。撮影はシェ・フェイとは「蕭蕭(シャオシャオ)」で組んだフー・シンチョン、 美術は「黒い雪の年」「おはよう北京」のリー・ヨンシンがそれぞれ担当。共演はナーレンホア、モンゴル共和国の人間国宝級の女優タリカスーロンほか。中国映画祭96で公開。
  • FLIRT フラート ニューヨーク編

    制作年: 1995
    旅立つ恋人への不安を解消するため過去の恋人に会おうとする“浮気者”をめぐり、3つの都市で展開されるラヴ・ストーリーのオムニバス。監督・脚本は、オフビートで極めて聡明なラヴ・ストーリーを作り続けるハル・ハートリーで、「愛・アマチュア」に次ぐ長編5作目。3つのパートが全く同一の脚本を基に作られ、そのうえで人物関係・ダイアローグから小道具に至るまでが、少しずつ位相をずらして描かれており、やがて導き出されるラストシーンもそれぞれ微妙に異なったニュアンスをもっている。前作「愛・アマチュア」に先立ってニューヨークを舞台に撮影された同名短編があり、それを第一部として新たにベルリンと東京のエピソードを付け加えて完成された。製作のテッド・ホープ(「恋人たちの食卓」)、撮影のマイケル・スピラーはハートリー作品を初期から支えてきた面々。音楽は前作同様ネッド・ライフル名義でハートリーがジェフリー・テイラーと共同で担当。出演は「シンプルメン」のビル・セイジ、「ある貴婦人の肖像」のマーティン・ドノヴァン、「バスキア」のパーカー・ポージー、「愛・アマチュア」のドワイト・ユーウェル、「不滅の恋・ベートーベン」のジーノ・レクナー、「愛・アマチュア」のエリナ・レーヴェンソンとハートリー作品ではおなじみの顔ぶれ。東京編は、「トパーズ」の二階堂美穂、「写楽」の藤原稔三、舞台で活躍する原千果子、「コールド・フィーバー」の永瀬正敏などが出演。監督自身も重要な役で出演しており、作品完成後には二階堂美穂と結婚した。
    54
  • リュミエールの子供たち

    制作年: 1995
    1895年の“映画誕生”(リュミエール兄弟のシネマトグラフの発表と公開上映)の100周年を祝い、過去一世紀に作られたフランス映画の代表作のべ307本から名場面を抜粋して作られたアンソロジー。監督は「めぐり逢う朝」のアラン・コルノー、「愛を弾く女」「夕なぎ」のクロード・ソーテ、「オディールの夏」「死への逃避行」のクロード・ミレールら現代フランス映画を代表する現役のベテラン監督3人に加え、テレビ・ジャーナリストのピエール・ビヤール、『ル・モンド』紙の映画担当オリヴィエ・バロ、テレビの映画番組のディレクター、ジャン・クロード・ロメール、そしてゴーモン・シネマテークのディレクターで無声映画復元の分野でフランスの第一人者としてマルセル・レルビエの「エル・ドラドオ」、ルイ・フイヤードの「ファントマ」「吸血ギャング団」「ジュデックス」などを復元したピエール・フィリップ、映画助監督のクリストフ・バラティエの合計9名。製作は「ロシュフォールの恋人たち」「ニュー・シネマ・パラダイス」の二枚目スターでコスタ・ガブラスの「Z」以来、プロデューサーとしても活躍が目ざましいジャック・ペラン。音楽は「シェルブールの雨傘」で知られる、「プレタポルテ」を手掛けたジャズと映画音楽の巨匠ミシェル・ルグラン。編集はイヴ・デシャン。音声はポール・ベルトー、編集イヴ・デシャンがそれぞれ担当。世界最初の映画スターと言われるパテ社のコメディのマックス・ランデールに始まり、アルレッティ、ジャン・ギャバン、アラン・ドロン、イヴ・モンタンら日本のファンにも馴染み深い大物からイレーネ・ジャコブ、ヴァネッサ・パラディらまでの古今の大スターに、ミシェル・シモン、ジャン=ルイ・バロー、ピエール・ルノワール、フランソワーズ・ロゼー、マルセル・ダリオ、ルイ・ジューヴェなどの名優たち、それに劇映画監督を世界で最初に名乗ったアリス・ギー・ブラシェに20世紀フランス映画・演劇界最大の巨人サッシャ・ギトリー、ジャン・ルノワールやフランソワ・トリュフォーなどの偉大な映画作家たちが次々と登場する賑やかさはまさに、映画100周年のお祝いにふさわしい。100年の記念とはいうものの構成は年代順ではなく、エンタテインメント志向で「歌」「ギャグ」「キス」といったコーナーや「レ・ミゼラブル」の6度にわたる映画化をまとめて見せるなどなど、テーマに沿って時代を自在に横断する編集が行われている。また「天井桟敷の人々」などの名作のアウトテイクやメイキング映像を見てくれるのは貴重。
  • ジャンヌ 薔薇の十字架

    制作年: 1994
    ジャック・リヴェット監督、サンドリーヌ・ボネール主演によるジャンヌ・ダルクの生涯を綴った大作の第2部。ジャンヌが囚われの身となり、火刑台にかけられるまでの苦悩に満ちた後半生を描く。スタッフ、キャストは第1部と同じ、台詞は「地に堕ちた愛」のパスカル・ボニツェールと「彼女たちの舞台」のクリスティーヌ・ロラン、撮影は「美しき諍い女」のウィリアム・ルプシャンスキー、音楽は「めぐり逢う朝」のジョルディ・サバール、衣装はロランが担当。ジャンヌ役に抜擢されたのは「プレイグ」のサンドリーヌ・ボネール。主な出演者はアンドレ・マルコン、パトリック・ル・モフ、ディディエ・ソーヴグラン、ステファヌ・ブーシュ、マティアス・ジュング、ジャン・ルイ・リシャール、マルセル・ボゾネなど。第2部のみの出演はフィリップ・モリエ・ジェヌー、ヤン・コレット、エディット・スコブ、エレーヌ・ド・フジュロール、モニーク・メリナン、アラン・オリヴィエなど。
  • ジャンヌ 愛と自由の天使

    制作年: 1994
    仏英百年戦争中活躍した歴史上の人物、ジャンヌ・ダルクの生涯を綴った2部作の第1部。ジャンヌ・ダルクについては、カール・T・ドライヤー監督の「裁かるゝジャンヌ」(28)やイングリッド・バーグマン主演の「ジャンヌ・ダーク」(48)など何度か映画化されているが、「美しき諍い女」のジャック・リヴェット監督による本作は、英雄としてのイメージの強いジャンヌをひとりの平凡な少女として捉え、その成長を緊張感ある映像に捉えようと試みている。第1部「愛と自由の天使」はジャンヌが神の啓示を受け祖国の救済に立ち上がり、王太子シャルルを擁する“国王軍”を率いてオルレアンで勝利を収めるまでを描く。台詞は「地に堕ちた愛」のパスカル・ボニツェールと「彼女たちの舞台」のクリスティーヌ・ロラン、撮影は「美しき諍い女」のウィリアム・ルプシャンスキー、音楽は「めぐり逢う朝」のジョルディ・サバール、衣装はロランが担当。ジャンヌ役に抜擢されたのは「プレイグ」のサンドリーヌ・ボネール。主な出演者はアンドレ・マルコン、パトリック・ル・モフ、ディディエ・ソーヴグラン、ステファヌ・ブーシュ、マティアス・ジュング、ジャン・ルイ・リシャール、マルセル・ボゾネなど。1部のみの出演はタチアナ・ムキーヌ、バティスト・ルション、オリヴィエ・クルヴェイエ、ベルナール・ソベルら。
  • カンヌ映画祭殺人事件

    制作年: 1994
    フランスの人気コメディ・トリオ、“レ・ニュル”主演・脚本によるパロディ映画。カンヌ映画祭で殺人が起こったという設定で抱腹絶倒のナンセンスなギャグに満ちた事件が展開される。監督はアラン・バーバリアン、製作はシャルル・ガッソ、エグゼクティヴ・プロデューサーはドミニク・ブルネール、撮影はローラン・ダイアン、音楽はフィリップ・シャニィ、美術はジャン=マルク・ケルデュー、衣装はマイカ・ゲゼルがそれぞれ担当。主演は「トリコロール 青の愛」のシャンタル・ロビー、「ジェルミナル」のアラン・シャバ、ドミニク・ファルジアの3人。特別出演で「ニキータ」などのチェッキー・カリョ、「パルプ・フィクション」のロザンナ・アークェットはじめ思いもよらない(?)スターが顔をみせる。
  • イヴォンヌの香り

    制作年: 1994
    避暑地で繰り広げられる若い男女のひと夏の恋を描く恋愛映画。監督・脚本は「タンゴ」のパトリス・ルコント、原作はルイ・マルと「ルシアンの青春」の脚本を執筆したパトリック・モディアノ(集英社刊)。製作のティエリー・ド・ガネー、撮影のエドゥアルド・セラ、美術のイヴァン・モシオン、編集のジョエル・アッシュはいずれも「髪結いの亭主」でもルコントと組んだスタッフたち。音楽はパスカル・エスティーヴが担当。出演は「可愛いだけじゃダメかしら」のイポリット・ジラルド、モデル出身の新人サンドラ・マジャーニ、「めぐり逢う朝」のジャン・ピエール・マリエル、「伴奏者」のリシャール・ボーランジェなど。
    70
  • カストラート

    制作年: 1994
    18世紀のヨーロッパで、ボーイソプラノを維持するために去勢された歌手=カストラートの中でも伝説的な人物ファリネッリの生涯を、バロック調の荘厳な絵巻に仕立てた人間ドラマ。監督はベルギーのテレビで音楽関係の番組を手掛け、劇映画でも「仮面の中のアリア」「めざめの時」と、一貫して音楽を主題とした作品を発表しているジェラール・コルビオ。彼とアンドレ・コルビオの共同脚本を、マルセル・ボーリューが加わって脚色。製作はヴェラ・ベルモント、撮影は「仮面の中のアリア」「無伴奏『シャコンヌ』」のワルテル・ヴァンデン・エンデ、音楽監督・指揮・編曲は、古楽アンサンブル“レ・ラタン・リリック”を率いて世界的に高く評価されているクリストフ・ルセ。衣装は「可愛いだけじゃダメかしら」のオルガ・ベルルーティ。出演は本作で初の本格的主演を果したステファノ・ディオニジ、「小さな旅人」のエンリコ・ロ・ヴェルソ、「ミナ」のエルザ・ジルベルシュタイン、「愛と死と」のカロリーヌ・セリエ、「逃亡者」のジェローン・クラッペほか。
  • オディールの夏

    制作年: 1994
    性への欲望を通して人間の生、死、老いの問題をシニカルに描くコメディ・ドラマ。監督は「伴奏者」のクロード・ミレールで、川端康成の「眠れる美女」に着想を得たという脚本は彼にとって初の単独オリジナル。製作は監督夫人のアニー・ミレールと「愛の報酬 シャベール大佐の帰還」のジャン・ルイ・リヴィ、エグゼクティヴ・プロデューサーはアニー・ミレールとジャン・ジョゼ・リシェール、撮影はギヨーム・シフマン、音楽はピエール・ボシュロン、アントワーヌ・ウーヴリエ、ヴァンサン・グレンほか、美術はトリュフォー映画の常連で知られたジャン・ピエール・コユ・スヴェルコ、編集はアンヌ・ラファルジュ、録音はポール・レネとジェラール・ランがそれぞれ担当。出演は「イヴォンヌの香り」のジャン・ピエール・マリエル、「赤い航路」のエマニュエル・セニエ、「パリの天使たち」のリシャール・ボーランジェ、「ゴダールの決別」のベルナール・ヴェルレーほか。
  • アンリ・カルティエ=ブレッソン 疑問符

    制作年: 1994
    現代フランス最大の写真家のひとり、サラ・ムーンが、20世紀最高の写真家アンリ・カルティエ=ブレッソンにインタビューしたドキュメンタリーの一編。監督のサラ・ムーンはカンヌ映画祭広告大賞を2度受賞したCMディレクターでもあり、ファッション界で活躍するかたわら、「ミシシッピー・ワン」(90)で映画デビュー。製作監修は彼女の夫でもあるロベール・デルピール、撮影は彼女の全作品を手掛けるエティエンヌ・ベッケル(本作では一部ムーン自身が担当)、編集はロジェ・イクレフ、録音はブルーノ・セズネックがそれぞれ担当。出演はムーン、ブレッソンはじめ、マルティーヌ・フランク、ジャン・レイマリー、ドミニク・エーデ、ヴェラ・フェデールほか。
  • 愛情萬歳

    制作年: 1994
    現代の台北を舞台に、孤独な男女3人の生き方を、冷徹なカメラワーク、極端に少ない台詞、一切の音楽の助けを借りない俳優たちの陰影豊かで繊細な演技など、抑制された演出でつづった人間ドラマ。監督は92年のデビュー作「青春神話」で、台湾ニューウェーヴ第2世代として注目されたツァイ・ミンリャン。脚本はツァイ・ミンリャン、ヤン・ピーイン、ツァイ・イーチュンの共同。製作は「青春神話」「恋人たちの食卓」を手掛けた現代台湾映画の名プロデューサー、チャン・フーピン。撮影のリャオ・ペンロン、美術のリー・パオリンも「青春神話」に続いての参加。録音は「悲情城市」「クー嶺街少年殺人事件 」のヤン・チンアン。出演は「恋人たちの食卓」のヤン・クイメイ、「青春神話」のリー・カンションとチェン・チャオロン。2024年7月20日より『台湾巨匠傑作選2024』にて劇場上映(配給:オリオフィルムズ)。
  • パリのランデブー

    制作年: 1994
    ヌーヴェルヴァーグの映画手法をもっとも忠実に守りながら、70歳を越えてなおシンプルでみずみずしい作品を連発し続けるエリック・ロメールが3話構成のオムニバスで描く恋愛コメディ。前作「木と市長と文化会館 または七つの偶然」に続き、スタッフは、製作のフランソワーズ・エチュガレー、撮影のディアーヌ・バラティエ、録音のパスカル・リビエ、編集のメアリー・スティーブンがそれぞれ担当。出演は、人気モデルで映画出演は「アリア」のロバート・アルトマン編以来となるベネディクト・ロワイヤン、これが日本初公開作になるクララ・ベラール、演劇を勉強中の新人のオーロール・ロシェほか。三話のうち最後の挿話の題「母と子1907年」はパブロ・ピカソの絵画の題名から。
  • 太陽の少年

    制作年: 1994
    70年代初頭、文化大革命下の北京に生きた少年のひと夏の恋を描いた青春ドラマ。監督・脚本(出演も)は「紅いコーリャン」などのトップ俳優、チアン・ウェンで本作がデビュー作にあたる。原作はワン・シュオ(友情出演も)の『動物凶猛』(本邦未訳)。製作総指揮はウェン・チェンと、「西太后」などで知られるトップ女優リウ・シャオチン。撮影は「さらばわが愛/覇王別姫」のクー・チャンウェイ。音楽はクオ・ウェンチンがスコアを書き、中国中央楽団が演奏を務め、『白鳥の湖』や『インターナショナル』のほかロシアの労働歌が使用されている。美術はチェン・ハオチョンとリー・ヨンシン、編集はチョウ・イン、録音はクー・チャンニンがそれぞれ担当。主演は新人のシア・ユイで、映画デビューの本作で94年ヴェネチア映画祭主演男優賞を受賞。共演は「哀戀花火」のニン・チン、「青春の約束」のコン・ラーほか、「香魂女/湖に生きる」のスーチンカオワーらが特別出演。97年キネマ旬報外国映画ベスト・テン第2位。
  • 愛の誕生

    制作年: 1993
    ある中年男の恋愛と家族模様を繊細なタッチで綴った一編。監督は「もうギターは聞こえない」のフィリップ・ガレル。脚本はガレルと、彼と88年以来組む詩人・小説家のマルク・ショロデンコ、小説家のミュリエル・セール。撮影は「厚化粧の女」のラウル・クタールとアンドレ・クレマン、音楽は「パリ・セヴェイユ」のジョン・ケイル。主演は「イルマ・ヴェップ」のルー・カステルとジャン=ピエール・レオ。共演は「夜のめぐり逢い」のドミニク・レイモン、「不滅の恋/ベートーヴェン」のヨハンナ・テル・ステーヘほか。
  • 私の好きな季節

    制作年: 1993
    まだ美しいが中年にさしかかった女性と、姉を慕って独身を守る弟を中心に、三つの世代の共存する家族の行く末を見つめる家庭ドラマ。監督・脚本は「深夜カフェのピエール」のアンドレ・テシネ。共同脚本は「ブロンテ姉妹」「ジャンヌ」などの脚本を手掛けたパスカル・ボニツェール。撮影は「深夜カフェのピエール」「レオン」のティエリー・アルボガスト。製作は「深夜カフェのピエール」「ピストルと少年」などのアラン・サルド、音楽は監督の実弟で彼とのコンビ作が多い「ヌーヴェルヴァーグ」などのフィリップ・サルド。編集はテシネ作品の常連マルティーヌ・ジオルダノ、美術はカルロス・コンティがそれぞれ担当。主演は「インドシナ」のカトリーヌ・ドヌーヴ。その弟役に「王妃マルゴ」の演技派ダニエル・オートゥイユ。またドヌーヴとマルチェロ・マストロヤンニの娘キアラ・マストロヤンニ がドヌーヴの娘役でデビューを飾っている、ほかにチャールズ・チャップリンの孫娘カルメン・チャップリン、「季節のはざまで」のイングリッド・カーフェンらが共演。
  • めぐり逢ったが運のつき

    制作年: 1993
    エレガントでクールな殺し屋とその弟子の若者、そして彼らが命を狙う女詐欺師の奇妙な関係を、エスプリをたっぷり効かせて描くしゃれたコメディー。監督はフランスのTV界で無数の脚本を書き、本作の初の劇場用映画となるピエール・サルヴァドーリで、彼の原案をエレーヌ・スピョットが脚色。製作は、サルヴァドーリの短編映画『掃除』(日本未公開)も手掛けたフィリップ・マルタン。撮影はジル・アンリ、音楽はフィリップ・エデルが担当。主演は「髪結いの亭主」「タンゴ」のジャン・ロシュフォール、ジャン・ルイ・トランティニャンの娘で「主婦マリーがしたこと」「真夜中の恋愛論」のマリー・トランティニャン、ジェラール・ドパルデューの息子で「めぐり逢う朝」のギョーム・ドパルデュー。共演はパタシュウほか。
  • 裸足のマリー

    制作年: 1993
    妊娠した少女が、年下の少年と出会い、その少年の母親を探そうとブリュセルからリスボンへ2人きりで旅をし、様々な体験を重ねるうちに成長していく、というロード・ムービー。監督は、ポーランド人の血を引き旧ソ連で生まれたベルギーのマリアン・ハントベルカー。本作はドキュメンタリーも手掛けて来た彼の長編劇映画3作目である。製作はユベール・トワン、撮影はパトリス・ペイヤン、音楽はディルク・ブロッセがそれぞれ担当。主演は「さよならモンペール」で一躍脚光を浴びたベルギー生まれのマリー・ジランと、ストーリーの設定と同年齢である、7歳の少年アレッサンドロ・シゴナ。共演は「エル・スール」、「パリ、テキサス」などのオーロール・クレマン。
  • ダーティ・ウィークエンド

    制作年: 1993
    男たちの有形無形の暴力に追い詰められた平凡な女が、狂気に駆られて男たちを次々に抹殺していく姿を描いた、異色サスペンス。女性作家ヘレン・ザハーヴィの同名小説(新潮文庫)を、「狼よさらば」「スーパー・マグナム」のマイケル・ウィナーの監督で映画化。脚本はザハーヴィとウィナーの共同。製作はロバート・アールとウィナー、撮影はアラン・ジョーンズ、音楽はデイヴィッド・ファンショウ。主演はリア・ウィリアムス。共演はTV『ナポレオン・ソロ』のデイヴィッド・マッカラム、ルーファス・スェールほか。
  • ゴダールの決別

    制作年: 1993
    ジャン・リュック・ゴダールがフランスの大スター、ジェラール・ドパルデューを初めて起用して、創造主(神)と肉体をモチーフに作り上げた作品。監督のゴダールは80年代に入り、再び長編映画の世界に回帰し、近年も「ヌーヴェルヴァーグ」、「ゴダールの新ドイツ零年」などを発表している。本作品では、いつもながら脚本・編集を兼ねている。製作のアラン・サルドは「ゴダールの探偵」などで脚本家としても参加しているフランスを代表する製作者。撮影は近年のゴダール作品のほとんどを担当し、リヴェットの「彼女たちの舞台」などリヴェット作品も多く担当しているカロリーヌ・シャンペティエ。録音は現在のゴダールの映画作りに欠かせないフランソワ・ミュジーが担当。主演は「カミーユ・クローデル」のジェラール・ドパルデュー。共演は彼の妻役に舞台で活躍してきたローランス・マスリア、「伴奏者」のベルナール・ヴェルレーほか。
    60
  • フランソワ・トリュフォー 盗まれた肖像

      制作年: 1993
      フランスの映画作家、フランソワ・トリュフォーの生涯に迫ったドキュメンタリー・フィルム。元『カイエ・デュ・シネマ』誌編集長のセルジュ・トゥビアナと、テレビ・ディレクターのミシェル・パスカルの共同監督で、2年間にわたりトリュフォーと親交の深かった30数名に取材し、彼の実像を追った。証言者は、エリック・ロメール、クロード・シャブロルといったヌーヴェルヴァーグの映画的同志から、彼の遺族、娘ローラや未亡人マドレーヌ・モルゲンステルスらのそして幼少時代からの親友ロベール・ラシェネー氏まで幅広く、これまで公にされなかった事実も明らかにされる。また、「大人は判ってくれない」のスクリーン・テストや「野生の少年」の演出風景、著書『映画術 ヒッチコック/トリュフォー』(晶文社刊)の生録テープなどの貴重な素材の数々、「あこがれ」に始まるトリュフォー作品からの断片のコラージュを織りまぜて、この不世出の映画監督の素顔を生き生きと描きだしている。製作はモニーク・アノー、撮影はモーリス・フェルー、ジャン・イヴ・ル・ムネール、ミシェル・スーリューがそれぞれ担当。出演はジェラール・ドパルデュー、ファニー・アルダン、ナタリー・バイ、エリック・ロメール、クロード・シャブロル、ローラ・トリュフォー、マドレーヌ・モルゲンステルヌほか。
    • 木と市長と文化会館 または七つの偶然

      制作年: 1992
      フランスの田舎町に文化会館を建設しようとする社会派市長の計画が呼んだ騒動を、ドキュメンタリー調も交えたユーモアとウィットあふれる演出で描いた風刺喜劇。物語は7つの章で構成され、そのすべてが「もし・・・」で導かれる。監督・脚本は「春のソナタ」「冬物語」のエリック・ロメール。製作は「緑の光線」以来、ロメールの全作品についているフランソワーズ・エチェガレー。撮影はディアーヌ・バラティエ、音楽はセバスチャン・エルムス、編集は「冬物語」のメアリー・スティーブン、録音・ミキシングは「冬物語」のバスカル・リビエ。主演は「海辺のポーリーヌ」のパスカル・グレゴリーとアリエル・ドンバール。共演は「満月の夜」などロメール作品の常連ファブリス・ルキーニ、『聖杯伝説』(未)以来、12年ぶり2度目のロメール作品への出演となるクレマンティーヌ・アムルーら。
    • スウォーズマン 女神伝説の章

      制作年: 1992
      製作・ツイ・ハーク、監督キン・フー(のちに降番)、チン・シュウタン、ツイ・ハーク、レイモンド・リーの顔合わせで、香港映画界に古装片(時代劇)ものブームを呼ぶ景気となった武侠活劇「スウォーズ・マン」(90)の続編。主役が交代し、さらにブリジット・リン演じる新たなキャラクター、東方不敗が話題を集め、翌年にはシリーズからスピン・オフして東方不敗を主人公にした「スウォーズマン 女神復活の章」が作られた。妖艶にして男勝り、男とも女とも見分けがつかぬ中性的なキャラクターを演じたブリジット・リンの力演と大胆なアクションが見どころ。この作品のヒット以後、彼女は同傾向のキャラクターを演じることが多くなった。監督は「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー」3部作のチン・シュウタン。製作は同シリーズのほか数々の作品を手掛け、監督・プロデューサーとして活躍する香港映画界の大物ツイ・ハークで、彼の主宰する電影工作室作品。脚本はツイ・ハーク、ハンソン・チャン、タン・ピクインの共同。撮影はトム・ラウ、音楽はリチャード・ユエン。武術指導はチン・シュウタン、ユン・ブン、マー・ユクシン、チャン・イウシン。主演は台湾出身で、「蜀山 天空の剣」「北京オペラブルース」などの代表作があるブリジット・リンと、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地黎明」シリーズのリー・リンチェイ。共演は同シリーズのロサムンド・クァン、「チャイニーズ・ゴースト・ストーリー2」のミシェル・リーら。
    • 危険な友情 マックス&ジェレミー

      制作年: 1992
      老練なマックスと未熟だが野心を持つチンピラのジェレミー、暗黒街に生きる2人の殺し屋の友情を描いたフィルムノワール。女性作家テリー・ホワイトの小説(邦訳『殺し屋マックスと向こう見ず野郎』)を、『シメール』(V)の女性監督クレール・ドヴェールが映画化。脚本はドヴェールと「なまいきシャルロット」のベルナール・ストラの共同。製作はアラン・サルド、エグゼクティヴ・プロデューサーは「ヌーヴェルヴァーグ」のクリスティーヌ・ゴズラン。撮影は「田舎の日曜日」のブルーノ・ド・ケイゼル、音楽はプロデューサーのアランの実兄で、「ラ・ピラート」のフィリップ・サルド。美術は「ベティ・ブルー 愛と激情の日々」のカルロス・コンティ。衣装は「おかしなおかしな訪問者」のカトリーヌ・ルテリエが担当。主演は「タンゴ」のフィリップ・ノワレと「フォートレス」のクリストファー・ランバート。共演は「めぐり逢う朝」のジャン・ピエール・マリエル、「ヌーヴェルヴァーグ」のクリストフ・オダン、「月の輝く夜に」のフェオドール・シャリアピン・ジュニア、「女と男の危機」のミシェル・ラロック、「デリカテッセン」のカリン・ヴィアールら。
    • ありふれた事件

      制作年: 1992
      生活のために平然と殺人・強盗・強姦を繰り返すひとりの男の奇妙な日常を、彼を主人公とするドキュメンタリー映画の撮影クルーが追うという設定で描いた異色の犯罪映画。レ・アルティスト・アノニム(無名芸術家)を名乗る、レミー・ベルヴォー、アンドレ・ボンゼル、ブノワ・ポールヴールドの3人から成る映画作家チームが、ベルヴォーの映画学校の卒業制作の短編映画を発展させ、共同で監督・製作・脚本・出演を手がけて完成させた。撮影はボンゼルが担当。そのほかのスタッフは、共同脚本・助監督・製作管理・出演のヴァンサン・タヴィエ、音楽のジャン・マルク・シュニエなど。
    • 愛を弾く女

      制作年: 1992
      新進女性ヴァイオリン奏者と、彼女をめぐる二人の男との恋を描く恋愛ドラマ。監督・脚本は「僕と一緒に幾日か」のクロード・ソーテ。エグゼクティヴ・プロデューサーは「さよならモンペール」のジャン・ルイ・リヴィとフィリップ・カルカソンヌ。共同脚本は「僕と一緒に幾日か」のジャック・フィスキ。撮影は「伴奏者」のイヴ・アンジェロ。音楽はモーリス・ラヴェルの『ピアノ三重奏曲』と『ソナタ』を全編に使用した。音楽監督は「ラ・ピラート」のフィリップ・サルドが担当。主演は「美しき諍い女」のエマニュエル・ベアール、「ロミュアルドとジュリエット」のダニエル・オートゥイユ、「メロ」のアンドレ・デュソリエ。一九九二年ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞、国際批評家連盟賞、九三年セザール賞監督賞、助演男優賞、九三年フランス・メリエス賞最優秀作品賞受賞。
    • タンゴ(1992)

      制作年: 1992
      三人の男やもめの奇妙な殺人計画を通して、男と女の心情の機微をコミカルに描いた物語。監督・脚本は「髪結いの亭主」のパトリス・ルコントで、パトリック・ドヴォルフが脚本に協力。製作は「プロスペローの本」のフィリップ・カルカソンヌとルネ・クレイトン、撮影は「妻への恋文」のエドゥアルド・セラ。音楽は「二人のロベール」(V)のアンジェリーク&ジャン・クロード・ナションの夫婦コンビが担当。全編に流れるタンゴの曲は、本作のためのオリジナルでレイナルド・アンセルミの歌う「背信」。出演は「伴奏者」のリシャール・ボーランジェ、「妻への恋文」のティエリー・レルミット、「魚のスープ」のフィリップ・ノワレ。「読書する女」のミュウ・ミュウ、「美しすぎて」のキャロル・ブーケらが脇を固めている。
    • 伴奏者

      制作年: 1992
      第二次大戦中のヨーロッパを背景に、オペラ歌手の伴奏者となった少女の成長を描く青春ドラマ。ニーナ・ベルベローワの原作(河出書房新社・刊)をもとに、「小さな泥棒」のクロード・ミレールが監督・脚色した作品で、彼の四年振りの作品となった。製作は「めぐり逢う朝」のジャン・ルイ・リヴィ。撮影は同作でセザール賞を受賞したイヴ・アンジェロ。音楽監督は「なまいきシャルロット」のアラン・ジョミイ。主演は「野性の夜に」のロマーヌ・ボーランジェ、「黒い瞳(1987)」のエレナ・ソフォーノワ(劇中の歌はローランス・モンティロールが吹き替え)、ロマーヌの父親で「コックと泥棒、その妻と愛人」のリシャール・ボーランジェ。
    • 野性の夜に

      制作年: 1992
      愛することを知らなかった三〇歳の青年が、エイズに感染することによって初めて愛に目覚めていくという物語。九二年十月二十一日にパリで公開され、一大センセーションを巻き起こした。監督・脚本のシリル・コラールは、九三年三月にエイズで死去。自伝的映画となった。製作は映画中でブティックの女主人も演じたネラ・バンフィ。撮影はマヌエル・テラン。録音はミシェル・ブルテーズとドミニク・エヌカン。編集はリーズ・ボーリウ。美術はジャッキー・マッシとカージャ・コゼニナ。
    • レオロ

      制作年: 1992
      想像力の強い少年レオロの空想と現実とが入り混じったシュールな夢の世界を描いたファンタジー。監督は「ナイト・ズー」でケベック映画界期待の新人と呼ばれたジャン・クロード・ローゾン。製作は「モントリオールのジーザス」のリズ・ラフォンティーヌとジャン・フランソワ・ルプティ。撮影は「ナイト・ズー」のギイ・デュフォー。主役のレオロには三〇〇〇人近い少年の中から選ばれたマキシム・コリンが選ばれた。その他レオロの母親にカナダ一のミュージシャンのジネット・レノ、元・政治家で大学教授のピエール・ブルゴ、「カルメン(1983 Rosi)」のジュリアン・ギオマール、「クリシーの静かな日々」のジュディッタ・デル・ベキオが共演した。
    • 愛と戦火の大地

      制作年: 1992
      第二次大戦後の民族運動期に勃発したインドシナ戦争の実態を、最大激戦地〈ディエン・ビエン・フー〉を舞台にドキュメンタリー・タッチで描いた戦争ドラマ。監督・脚本は実際にインドシナ戦争でフランス軍映画部カメラマンとして従軍、捕虜になった経験を持つ『アンダーソン・プラトーン』(66、テレビ作品)などのピエール・シェーンドルフェル。製作はジャック・キルスネル、エグゼクティヴ・プロデューサーはルー・グズアン・チュ、撮影は「真夜中の恋愛論」のベルナール・リュティック、音楽はフランソワ・トリュフォーの一連の作品のほか、「プラトーン」など米映画も手掛け、「ブラック・ローブ」(93)を遺作に亡くなった巨匠ジョルジュ・ドルリュー、美術はラウル・アルベール、編集はアルマン・プセニー、衣装はオルガ・ペルチュ、特殊効果はオリヴィエ・ゼネンスキー、ジャン・ピエール・マリクールがそれぞれ担当。主演は「袋小路」「大脱走」をはじめ、後年は「ハロウィン」シリーズなどホラー作品で知られた名優で、94年に他界したドナルド・プレゼンス。共演は「白い婚礼」のリュドミラ・ミカエルとフランソワ・ネグレほか。
      60
    • カメラ

      制作年: 1992
      日本で圧倒的な人気を誇る作家/映画監督ジャン・フィリップ・トゥーサンが89年に発表した三作目の小説『カメラ』を、トゥーサン自身が監督・脚本を手がけて映画化した作品。トゥーサンの前作「ムッシュー」に引き続き、製作はトゥーサンの妹でもあるアンヌ・ドミニク・トゥーサン、撮影は一連のベネックス作品で知られるジャン・フランソワ・ロバンがあたり、トゥーサン初のカラー撮影で独特の原色を生かしたスタイルをもたらしている。音楽はニコラス・ユデレヴィチで、『セビリャーナス、セビリャーナス』『セビリャーナス・イ・トリアネラ』『カンデラ、カンデラ』などの曲を全面的に採用して効果を挙げた。編集はシルヴィー・ポントワゾ、美術をジャン・クロード・ド・ベメルがそれぞれ担当。出演は「ギターはもう聞こえない」のミレーユ・ペリエ、「ムッシュー」のジャン・クロード・アドラン、「天使が隣で眠る夜」のジャン・ヤンヌ、「プレタポルテ」のトム・ノヴァンブルほか。
    • 魂を救え!

      制作年: 1992
      ドイツとフランスの国境間で起きた不条理な荷物検査から1人の若者が大きな政治的な陰謀に巻き込まれて行くサスペンス。監督は「そして僕は恋をする」のアルノー・デプレシャン、脚本はデプレシャン、「二十歳の死」(脚本協力)のパスカル・フェラン、ノエミ・ルヴォフスキー、エマニュエル・サランジェ、撮影は「パリでかくれんぼ」のカロリーヌ・シャンプティエ。音楽はマルク・ソメール、美術のアントワーヌ・プラトー、編集のフランソワ・ジェディジエはデプレシャンの全作に参加する常連。衣裳はヴァレリー・ポッゾ・ディ・ボルゴ。主演は「二十歳の死」のエマニュエル・サランジェ。共演は「見憶えのある他人」のマリアンヌ・ドゥニクールほか。
    • 二十歳の死

      制作年: 1991
      自殺を図った従弟の生死をめぐり、集まってきた親戚が家族の存在を見つめ直す様を描いた一編。監督・脚本は中編の本作で監督デビューを果たした「そして僕は恋をする」のアルノー・デプレシャン。撮影のエリック・ゴーティエ(「イルマ・ヴェップ」)、音楽のマルク・ゾンマー、美術のアントワーヌ・プラトーは、本作以後「魂を救え!」「そして僕は恋をする」でもデプレシャンと組んだ。編集は「王妃マルゴ」のフランソワ・ジェディジエ、衣裳はギスレーヌ・トルトロー。出演は「インドシナ」のティボー・ド・モンタランベール、「見憶えのある他人」のマリアンヌ・ドニクール、「夜の子供たち」のロランス・コートほか。91年プルミエ・プラン映画祭最優秀ヨーロッパ短篇映画脚本賞受賞、同年ジャン・ヴィゴ賞受賞。
    • ゴダールの新ドイツ零年

      制作年: 1991
      ベルリンの壁崩壊後のドイツを舞台に、フィクションとドキュメンタリーを交えて西欧史と映画史を交錯させ、国家の「孤独」を浮かび上がらせた一編。当初、TVの「孤独:ある状態とその変容」シリーズ用に製作されたが(本国では91年11月放映)、劇場公開を望むジャン・リュック・ゴダール監督により、ヴェネツィア映画祭の出品規定(六十分以上)に合わせて四分を加え、計六二分として九一年の同映画祭に出品。「イタリア上院議員賞」と「金メダル」を受賞した。劇場公開は、日本が世界初となる。「アレクサンドル・ネフスキー」「青い青い海」「ドイツ零年」などの映画作品が、ビデオ画像により随時挿入=引用されている。監督・脚本は「ヌーヴェルヴァーグ」のジャン・リュック・ゴダール。撮影は「愛されすぎて」のクリストフ・ポロックとアンドレアス・エルバン、ステファン・ベンダ。美術監修は監督としても知られるロマン・グーピルとハンス・ジッヒラー(助演も)。録音はピエール・アラン・ベスとフランソワ・ミュジー、衣装はアレクサンドラ・ピッツとユリア・グリープが担当。音楽はモーツァルト、バッハ、イーゴリ・ストラヴィンスキーー、ベートーヴェン、ディミトリ・ショスタコヴィッチなどの曲を使用。主演は九三年二月二五日に他界したエディ・コンスタンティーヌで、六五年のゴダール作品「アルファヴィル」でも演じた当たり役、レミー・コーションを演じている。共演は、「さすらい(1975)」などの俳優としても知られる翻訳家・劇作家のハンス・ジッヒラーほか。ナレーションはテレビ演出家で、ゴダールの「女と男のいる舗道」などにも出演しているアンドレ・ラバルト。
    • ジェラシー(1991)

      制作年: 1991
      プレイボーイの恋人に嫉妬心を燃やす女の姿を描く恋愛コメディ。監督・脚本・潤色・台詞はキャスリーン・フォンマーティ。彼はベルトラン・タヴェルニエやパトリス・ルコント監督らの作品で、スクリプターなどで参加していた人物で、これが長編第一作となる。製作はドミニク・トゥーサン。共同潤色・台詞はマガリ・クレマンとリシャール・アンドリ。撮影はアンドリ。音楽は「ピストルと少年」とフィリップ・サルドが担当。出演は「愛のあとに」のリオ、「さよなら夏のリセ」のクリスチャン・ヴァディム、「ダディ・ノスタルジー」のオデット・ロールなど。
    • めざめの時

      制作年: 1991
      士官学校の寄宿舎生活を送る少年とその教官の妻との恋、そして少年の人間的成長を描く青春ドラマ。監督は「仮面の中のアリア」のジェラール・コルビオ。製作はジョエル・ペロン。現代フランスの人気自伝作家シャルル・ジュリエが八八年に発表した同名小説をもとに、コルビオ監督とアンドレ・コルビオとミシェル・フェスレルが脚本を執筆。撮影は「インドシナ」のフランソワ・カトンネ。音楽監修はデイヴィッド・ミラーが担当。主演は子役出身のグレゴワール・コラン、「魚のスープ」のキアラ・カゼッリ。「カミーユ・クローデル」のロラン・グレヴィル、「殺意の夏」のマルタン・ラモットらが共演。なお主人公の役名は、原作者と監修が敬愛する故フランソワ・トリフォー監督からとられている。
    • 深夜カフェのピエール

      制作年: 1991
      山奥からパリに出てきた少年が昼のパリでの生活について行けず、次第に夜のパリで男娼になっていく過程、そしてその後を描くヒューマン・ドラマ。監督は「バロッコ」、「ランデヴー」のアンドレ・テシネ。製作はモーリス・ベルナール、ジャック・エリック・ストラウス。オリジナルの脚本はテシネ本人とジャック・ノロが共同で執筆。撮影は「ニキータ」「赤と黒の接吻」のティエリー・アルボガスト。音楽はフィリップ・サルドが担当している。出演は新人のマニュエル・ブラン、「美しき諍い女」のエマニュエル・ベアール。「危険な友情 マックス&ジェレミー」のフィリップ・ノワレ、「人生は長く静かな河」のエレーヌ・ヴァンサンなどのベテラン俳優が脇を固めている。
    • ギターはもう聞こえない

      制作年: 1991
      愛とは、芸術とは、家族とは何であるかを問いながら数人の男女の生き様を描くドラマ。監督は60年から70年代を通じて数々の前衛的な作品を発表し、その後は自伝的な色の濃い作品『秘密の子ども』『救助の接吻』そして「自由、夜」などを発表している。また自ら脚本も手がけ、『救助の接吻』からは作家・詩人のマルク・ショロデンコと共同執筆を始めている。撮影は、「右側に気をつけろ」「ゴダールのリア王」「ゴダールの決別」「彼女たちの舞台」など現在フランスを代表する数多くの映画監督と共に仕事を手がけている女性撮影監督のカロリーヌ・シャンペティエ。音楽は、『秘密の子ども』「自由、夜」でも担当しているキーボード奏者であるファトン・カーンがヴァイオリニストのディディエ・ロックウッドとイギリスのジャズ・シーンを代表するサックス奏者のエルトン・ディーンとともに手がけている。主演は、パトリス・シェロー演出の『ペール・ギュント』で華々しい舞台デビューを飾り、その後「彼女たちの舞台」や「トリコロール 青の愛」など映画でも活躍をしながら94年、惜しくもこの世を去ったブノワ・レジャン。その他、オランダの女優で本作と引き続きガレルの『愛の誕生』に出演し、またロバート・アルトマンの「ゴッホ」などにも主演しているヨハンナ・テア・シュテーゲ、現代フランス演劇界を代表する演出家の舞台で活躍し、アンジェイ・ズラウスキーの「狂気の愛」やジャック・リヴェトの「ジャンヌ」に主演しているヤン・コレット、「汚れた血」「愛さずにいられない」のミレーユ・ペリエなど。2019年4月27日より再上映(配給:コピアポア・フィルム)。
    • ウルガ

      制作年: 1991
      モンゴルの大草原に暮らす羊飼い一家の日々の営み、生き様を描いたドラマ。91年ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞受賞。監督は「黒い瞳(1987)」のニキータ・ミハルコフ、スーパーヴァイジングプロデューサーは「シラノ・ド・ベルジュラック」のミシェル・セイドゥー、エグゼクティブ・プロデューサーはジャン・ルイ・ピエル、脚本はルスタム・イブラギムベーコフ、撮影はヴィレン・カルータ、音楽はエドゥアルド・アルテミエフが担当。ロシア語監修はウサミ・ナオキ、モンゴル語監修は鰐渕信一。
    • わんぱく離婚同盟

      制作年: 1991
      両親が離婚した子供たちのグループが巻き起こす騒動と小さな恋を描くコメディー。製作はアンヌ・フランソワ、クリストフ・ランベール、シリル・ド・ルーヴル、クリスチャン・シャレ、監督・脚本はパトリック・ブラウデ、撮影はティエリー・アルボガスト、音楽はジャック・ダヴィドヴィッチが担当。
    • パリ・セヴェイユ

      制作年: 1991
      四年振りに再会した父と息子と父の愛人との三角関係を通してパリという都会の人間関係を描いた作品。監督・脚本は「カイエ・デュ・シネマ」の評論家出身のオリヴィエ・アサヤス、製作はブリュノ・ペズリー、撮影は「ダディ・ノスタルジー」のドニ・ルノワール。音楽は伝説的ロック・グループ、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのメンバーで「サムシング・ワイルド」のジョン・ケイルが担当。主演は「タンゴ」のジュディット・ゴドレーシュ、「愛されすぎて」のトマ・ラングマン、「コントラクト・キラー」のジャン・ピエール・レオー。他にアントワーヌ・バズレル、ウニー・ルコントらが出演。
    • 美しき諍い女

      制作年: 1991
      「美しき諍い女」と題する絵を完成させようとする画家とモデル、妻や恋人たちをめぐる葛藤のドラマ。オレノ・ド・バルザックの短編『知られざる傑作』を自由に脚色した「彼女たちの舞台」のジャック・リヴェット監督・脚本作品で、エグゼクティヴ・プロデューサーはマルティーヌ・マリニャック、共同脚本はパスカル・ボニツェールとクリスティーヌ・ロラン、撮影は「ピストルと少年」のウィリアム・ルプシャンスキーが担当し、音楽はストラヴィンスキー作曲のバレエ音楽「アゴン」などを使用。91年カンヌ映画祭グランプリ91受賞。
    • 冬物語(1991)

      制作年: 1991
      些細な行き違いから恋人と生き別れになった女性に“至福”の時が訪れるまでを描く人間ドラマ。監督・脚本は「春のソナタ」のエリック・ロメールで、本作は“四季の物語”シリーズ第2弾である。製作はマルガレット・メネゴス、撮影はリュック・パジェス、音楽はセバスチャン・エルムスが担当。
    • 春のソナタ

      制作年: 1990
      偶然出会った二人の女性が周囲の人々をも巻き込んで織り成す微妙な恋愛心理を、春のパリを舞台に描くドラマ。製作はマルガレット・メネゴス、監督・脚本は「レネットとミラベル 四つの冒険」のエリック・ロメール。本作は「四季の物語」シリーズの第一作にあたる。撮影はリュック・パジェス、出演はアンヌ・ティセードル、フロランス・ダレルほか。
    • 欲望の翼

      制作年: 1990
      1960年の香港を舞台に6人の若者の青春群像を、オールスター・キャストと独自のスタイリッシュな話法で綴る前衛的大作。脚本・監督は前作「いますぐ抱きしめたい」でデビューしたウォン・カーウァイ、エグゼクティヴ・プロデューサーは70年代香港映画のスター、アラン・タン、撮影は「ソウル」のクリストファー・ドイルが担当。2018年2月3日よりデジタルリマスター版が公開(配給:ハーク)。デジタル・リマスター版ではカットされていた約1分間のシーンが復活したオリジナル・バージョンの4Kレストア版が、2023年12月8日よりBunkamura ル・シネマ渋谷宮下にて劇場上映(配給:ハーク)。
      86
      • おしゃれな
      • かっこいい
    • ダディ・ノスタルジー

      制作年: 1990
      初秋の南仏を舞台に、死期の迫った父と最後の日々を共にする娘の愛情あふれる交歓を描く人間ドラマ。製作はイヴォン・クレン、監督は「田舎の日曜日」のベルトラン・タヴェルニエ、タヴェルニエ夫人のコロ・タヴェルニエ・オヘイガンが脚本を担当、撮影はドニ・ルノワール、音楽はアントワーヌ・デュアメル。出演はダーク・ボガード、ジェーン・バーキンほか。
    • 髪結いの亭主

      制作年: 1990
      女の床屋さんと結婚すると決めた男と謎に満ちた美しい女理髪師との奇妙な恋物語。監督・脚本は「ムッシュー・イール」のパトリス・ルコント、製作はティエリー・ド・ガネー、撮影はエドゥアルド・セラ、音楽は「プロスペローの本」のマイケル・ナイマンが担当。出演はジャン・ロシュフォール、アンナ・ガリエナほか。
      60
    • 怪人プチオの密かな愉しみ

      制作年: 1990
      ナチス占領下のパリでユダヤ人を殺害した医師の生涯を描く怪奇的な伝記映画。ドイツ表現主義的な悪夢のイメージで全編が貫かれている。90年ヨーロッパ映画賞最優秀男優賞(ミシェル・セロー)・審査員特別賞、91年マドリード映画祭最優秀作品賞ほか受賞。監督は「銀行」のクリスチャン・ド・シャロンジュ、製作は「カサノヴァ最後の恋」のアラン・サルドと、フィリップ・シャプリエ・ドゥエダン、脚本はドミニク・ガルニエとシャロンジュ、撮影は「女の復讐」のパトリック・ブロシェ、音楽は「無秩序な少女」のミシェル・ポルタルが担当。出演は「トレンチコートの女」のミシェル・セロー、ピエール・ロマン、ズビグニエフ・ホロクスほか。
    • ダニエルばあちゃん

      制作年: 1990
      パリに住む甥の家にやってきたいじわるばあさんの巻き超こす騒動を軽快なタッチで描いたコメディ。製作はシャルル・ガッソ、監督は「人生は長く静かな河」のエティエンヌ・シャティリエ、脚本はフロランス・カンタン、撮影はフィリップ・ウェルト、音楽をガブリエル・ヤーレが担当。出演はツィラ・シェルトン、エリック・プラほか。
    • ゴダールの映画史 第一章 すべての歴史 第二章 単独の歴史

      制作年: 1989
      1980年に映画史をめぐる講義録『ゴダールの映画史』を出版し邦訳もされたヌーヴェル・ヴァーグの監督ジャン・リュック・ゴダールがフランスのCATV局キャナル・プリュスの注文に応じて89年にとりあえず第一章と第二章だけ製作したものを日本の配給会社がキネコにおこして劇場公開用にしたもの(全部で10章作られることが予告されている)。86年製作のテレビドラマ「映画というささやかな商売の栄華と衰退」と併映された。本作は作者のゴダール自身のモノローグによって語り継がれていくドキュメンタリーであるが、その主題となる、“映画史”はゴダールにしかできないようなやり方で解釈され寸断されている。サイレント時代からの世界の映画の断片がのべつ幕なしに引用され、その画面を覆うようにさまざまな言葉の切れ端やアフォリズムが大きなテロップで浮かび上がる。登場する映画作品の選定と順序は彼の独断によってなされており、国籍や製作年代は無効になる。葉巻をくわえ、書斎の書棚に寄り掛かって本を手に取るゴダール。映画や文学のタイトルを呟きながら電子タイプライターを叩きつづけるゴダール。 第一章(すべての歴史)では「映画はおきかえられる…世界を…我々の視線を…我々の欲望にかなう世界に」といったテーゼが提示され、ルノワール、溝口、グリフィス、ヴィスコンティ、ヒッチコック、エイゼンシュタインが次々に置き換えられ、一日に50本の映画を考えた男としてハリウッドの大プロデューサー、アーヴィング・サルバーグにフットライトが当てられる。 第二章(単独の歴史)では、ヴィクトール・シェーストレーム監督「風」からマルグリット・デュラス監督「インディア・ソング」までの作品群と共にゴダール自身の作品(「軽蔑」「ウィークエンド(1967)」「右側に気をつけろ」)、アンヌ・マリー・ミエヴィルの「私の愛するテーマ」などが使用され、映画における唯一の場、死の産業としての映画、リュミエールの未来の名の芸術、といったテーゼが語られる。なお、この第一章はシネマテーク・フランセーズのスタッフ、メリー・メールソンに、第二章はアメリカの映画監督ジョン・カサヴェテスに捧げられている。
    • 主婦マリーがしたこと

      制作年: 1989
      ナチ占領下の北フランス、ノルマンディを舞台に、平凡な主婦のたどる過酷な運命を描く人間ドラマ。製作はマラン・カルミッツ、監督・脚本は「ジャン・ポール・ベルモントの交換結婚」のクロード・シャブロル、共同脚本はコロ・タヴェルニエ・オヘイガン、撮影はジャン・ラビエ、音楽はマチュー・シャブロルが担当。出演はイザベル・ユペール、フランソワ・クリュゼほか。
      87
      • 手に汗握る
      • 感動的な
      • かっこいい
    • レイチェル・ペーパー

      制作年: 1989
      ロンドンを舞台に、大人への入り口で青年が経験する女性への憧れと幻滅を描くラブ・ストーリー。エグゼクティヴ・プロデューサーはエリック・フェルナー、製作はアンドリュー・カーシュ、監督・脚本は本作がデビューのダミアン・ハリス、撮影はアレックス・トムソンが担当。出演はデクスター・フレッチャー、ジェームズ・スペイダーほか。
    • 女の復讐

      制作年: 1989
      死んだ夫の愛人を追い詰めるその妻-閉鎖的な状況における2人の感情のせめぎあいを極限にまで描いた心理ドラマ。監督は「15才の少女」のジャック・ドワイヨン、脚本はドストエフスキーの「永遠の夫」を基にドワイヨンとジャン・フランソワ・ゴイエ、撮影は「私の夜はあなたの昼より美しい」のパトリック・ブロシェが担当。出演はイザベル・ユペール、ベアトリス・ダルほか。
    • 15才の少女

      制作年: 1989
      ひとりの少年と彼の父親との間で揺れ動く15歳の少女のひと夏の体験を描くドラマ。製作・監督・脚本・主演は「イザベルの誘惑」のジャック・ドワイヨン、共同製作はヤニック・ベルナール、撮影はカロリーヌ・シャンペティエが担当。出演はほかにジュディット・ゴドレーシュとメルヴィル・プポーなど。
    • 中国、わがいたみ

      制作年: 1989
      文化大革命期の中国を舞台に、犯罪者として山奥の更生センターに送られた少年の姿を描くドラマ。製作はジャン・リュック・オルミエール、監督・脚本は本作品が長篇第一作になるダイ・シジエ、共同脚本はシャン・ユアンヂュー、撮影はジャン・ミシェル・ユモー、音楽はチェン・チーガンが担当。出演はグォ・リャンイー、チュウ・クァンニュウほか。中国語タイトルは「牛棚」“Niu-Peng”
    • 愛さずにいられない(1989)

      制作年: 1989
      ひとりのエリート女性に恋をした気ままな日々を過ごす青年の姿を描くドラマ。エグゼクティヴ・プロデューサーはアラン・ロッカ、製作はアドリーヌ・ルカリエ、監督・脚本は本作が長篇デビューになるエリック・ロシャン、撮影はピエール・ノヴィオン、音楽はジェラール・トリキアンが担当。出演はイポリット・ジラルド、ミレーユ・ペリエほか。
    • 美しすぎて

      制作年: 1989
      美しすぎる女性を妻にもった男が別の女性との恋に悩む姿を描く恋愛映画。監督・脚本は「タキシード」のベルトラン・ブリエ、撮影はフィリップ・ルスロが担当。出演はジェラール・ドパルデュー、ジョジアーヌ・バラスコ、キャロル・ブーケほか。日本版字幕は寺尾次郎。カラー。シネスコ。ドルビーステレオ。
    • 月の子ども

      制作年: 1989
      月から授けられた超能力を持つ少年が出会うさまざまな出来事を、バルセロナを舞台に幻想的に描く。監督は『ガラス越しに』のアグスティン・ビラロンガ、撮影はジョム・ペラコーラ、編集はラウル・ロマン、音楽はデッド・キャン・ダンス。
    • 白い婚礼

      制作年: 1988
      リセの哲学教師と教え子の禁じられた愛とその破滅。製作はマルガレット・メネゴス、監督・脚本はジャン・クロード・ブリソー、撮影はロマン・ヴァンダンが、ブリソーの前作「かごの中の子供たち」に引き続きそれぞれ担当。音楽はジャン・ミュジー。出演はヴァネッサ・パラディ、ブリュノ・クレメールほか。
    • 彼女たちの舞台

      制作年: 1988
      パリで共同生活を営む4人の演劇学校の女生徒が、ミステリアスな事件に巻き込まれてそれぞれの内面の葛藤を顕わにしてゆく。仏ヌーヴェル・ヴァーグの先駆者とされながら長らく日本に紹介されなかった、「美しき諍い女」のジャック・リヴェット監督の本邦初公開作。脚本はリヴェットとパスカル・ボニツェール、クリスティーヌ・ローランの共同、撮影は「恋する女」のカロリーヌ・シャンペティエが担当。出演はビュル・オジェ、ブノワ・レジャンほか。
    • 回転扉

      制作年: 1988
      サイレント時代の映画伴奏ピアニストと、その家族の歴史を描くドラマ。監督・脚本はフランシス・マンキーウィッツ、製作は「アメリカ帝国の滅亡」のルネ・マロとフランシーヌ・モラン、共同脚本はジャック・サヴォア、撮影はトーマス・ヴァモス、音楽は「ケニー」のフランソワ・ドンピエールが担当。
    • ハンナ・セネシュ

      制作年: 1988
      第2次世界大戦において、ユダヤ人のレジスタンスとしてナチスと戦ったある女性の半生を、実話を基に描くドラマ。エグゼクティヴ・プロデューサーはオットー・プラシュキス、製作・監督・脚本は「デルタ・フォース」のメナハム・ゴーラン、共同製作はヨーラン・グローバス、原作はヨエル・パルギ、撮影はエレマー・ラガリー、音楽はドヴ・セルツァーが担当。出演はマルーシュカ・デートメルス、エレン・バースティンほか。
    • 浴室

      制作年: 1988
      浴室で過ごす時間があまりにも快適なため、そこで生活を始めることにしてしまった青年の姿をユーモラスに描く。エグゼクティヴ・プロデューサーはドミニク・トゥーサン、製作はエリック・ウーマンとジャン・ラバディとステファン・ソルラ、監督・脚本はジョン・ルヴォフ、原作と共同脚本はジャン・フィリップ・トゥーサン、撮影はジャン・クロード・ラリュ、音楽はシャルレリー・クチュールが担当。出演はトム・ノヴァンブル、グニラ・カールセンほか。
    • デカローグ<第8話 ある過去に関する物語>

      制作年: 1988
      旧約聖書の“十戒”をモチーフに、人間世界の様々な問題、事件、感情、人間関係、運命を描いた10のエピソードからなる連作の人間ドラマ。それぞれ1時間ずつのエピソードで、当初テレビのミニシリーズを想定して製作されたが、ヨーロッパ各国の劇場で上映された。10の挿話はそれぞれに独立した作品となっているが、登場人物はいずれも同じワルシャワ効外の集合住宅の住人で、ある挿話の主人公が他の挿話に脇役として顔を見せる。監督は本作の評価がきっかけで国外に活動の拠点を移し、「ふたりのベロニカ」「トリコロール三部作(青の愛/白の愛/赤の愛)」のポーランドの名匠クシシュトフ・キェシロフスキ(95年死去)。製作のリシャルド・フートコフスキ、脚本をキェシロフスキと共同で手掛けるクシシュトフ・ピェシェヴィチ、音楽のズビグニェフ・プレイスネルは、いずれも以後キェシロフスキ監督の全作品に参加。全10話中第9話まで、それぞれ異なる役柄で登場する謎の青年はアルテュル・バルシス。ちなみに、第5話と第6話はそれぞれ劇場用長編映画に再編集され、「殺人についての短いフィルム」「愛についての短いフィルム」としてすでに公開済だが、構成やエンディングなどが異なるため掲載した。89年ヴェネチア映画祭国際映画批評家連盟賞、88年ヨーロッパ映画グランプリ受賞。2024年12月6日より、Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下にてデジタルリマスター版を劇場上映する(配給:アイ・ヴィー・シー)。
    • デカローグ<第1話 ある運命に関する物語>

      制作年: 1988
      旧約聖書の“十戒”をモチーフに、人間世界の様々な問題、事件、感情、人間関係、運命を描いた10のエピソードからなる連作の人間ドラマ。それぞれ1時間ずつのエピソードで、当初テレビのミニシリーズを想定して製作されたが、ヨーロッパ各国の劇場で上映された。10の挿話はそれぞれに独立した作品となっているが、登場人物はいずれも同じワルシャワ効外の集合住宅の住人で、ある挿話の主人公が他の挿話に脇役として顔を見せる。監督は本作の評価がきっかけで国外に活動の拠点を移し、「ふたりのベロニカ」「トリコロール三部作(青の愛/白の愛/赤の愛)」のポーランドの名匠クシシュトフ・キェシロフスキ(95年死去)。製作のリシャルド・フートコフスキ、脚本をキェシロフスキと共同で手掛けるクシシュトフ・ピェシェヴィチ、音楽のズビグニェフ・プレイスネルは、いずれも以後キェシロフスキ監督の全作品に参加。全10話中第9話まで、それぞれ異なる役柄で登場する謎の青年はアルテュル・バルシス。ちなみに、第5話と第6話はそれぞれ劇場用長編映画に再編集され、「殺人についての短いフィルム」「愛についての短いフィルム」としてすでに公開済だが、構成やエンディングなどが異なるため掲載した。89年ヴェネチア映画祭国際映画批評家連盟賞、88年ヨーロッパ映画グランプリ受賞。2024年12月6日より、Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下にてデジタルリマスター版を劇場上映する(配給:アイ・ヴィー・シー)。
    • デカローグ<第2話 ある選択に関する物語>

      制作年: 1988
      旧約聖書の“十戒”をモチーフに、人間世界の様々な問題、事件、感情、人間関係、運命を描いた10のエピソードからなる連作の人間ドラマ。それぞれ1時間ずつのエピソードで、当初テレビのミニシリーズを想定して製作されたが、ヨーロッパ各国の劇場で上映された。10の挿話はそれぞれに独立した作品となっているが、登場人物はいずれも同じワルシャワ効外の集合住宅の住人で、ある挿話の主人公が他の挿話に脇役として顔を見せる。監督は本作の評価がきっかけで国外に活動の拠点を移し、「ふたりのベロニカ」「トリコロール三部作(青の愛/白の愛/赤の愛)」のポーランドの名匠クシシュトフ・キェシロフスキ(95年死去)。製作のリシャルド・フートコフスキ、脚本をキェシロフスキと共同で手掛けるクシシュトフ・ピェシェヴィチ、音楽のズビグニェフ・プレイスネルは、いずれも以後キェシロフスキ監督の全作品に参加。全10話中第9話まで、それぞれ異なる役柄で登場する謎の青年はアルテュル・バルシス。ちなみに、第5話と第6話はそれぞれ劇場用長編映画に再編集され、「殺人についての短いフィルム」「愛についての短いフィルム」としてすでに公開済だが、構成やエンディングなどが異なるため掲載した。89年ヴェネチア映画祭国際映画批評家連盟賞、88年ヨーロッパ映画グランプリ受賞。2024年12月6日より、Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下にてデジタルリマスター版を劇場上映する(配給:アイ・ヴィー・シー)。
    • デカローグ<第3話 あるクリスマスイヴに関する物語>

      制作年: 1988
      旧約聖書の“十戒”をモチーフに、人間世界の様々な問題、事件、感情、人間関係、運命を描いた10のエピソードからなる連作の人間ドラマ。それぞれ1時間ずつのエピソードで、当初テレビのミニシリーズを想定して製作されたが、ヨーロッパ各国の劇場で上映された。10の挿話はそれぞれに独立した作品となっているが、登場人物はいずれも同じワルシャワ効外の集合住宅の住人で、ある挿話の主人公が他の挿話に脇役として顔を見せる。監督は本作の評価がきっかけで国外に活動の拠点を移し、「ふたりのベロニカ」「トリコロール三部作(青の愛/白の愛/赤の愛)」のポーランドの名匠クシシュトフ・キェシロフスキ(95年死去)。製作のリシャルド・フートコフスキ、脚本をキェシロフスキと共同で手掛けるクシシュトフ・ピェシェヴィチ、音楽のズビグニェフ・プレイスネルは、いずれも以後キェシロフスキ監督の全作品に参加。全10話中第9話まで、それぞれ異なる役柄で登場する謎の青年はアルテュル・バルシス。ちなみに、第5話と第6話はそれぞれ劇場用長編映画に再編集され、「殺人についての短いフィルム」「愛についての短いフィルム」としてすでに公開済だが、構成やエンディングなどが異なるため掲載した。89年ヴェネチア映画祭国際映画批評家連盟賞、88年ヨーロッパ映画グランプリ受賞。2024年12月6日より、Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下にてデジタルリマスター版を劇場上映する(配給:アイ・ヴィー・シー)。
    • デカローグ<第4話 ある父と娘に関する物語>

      制作年: 1988
      旧約聖書の“十戒”をモチーフに、人間世界の様々な問題、事件、感情、人間関係、運命を描いた10のエピソードからなる連作の人間ドラマ。それぞれ1時間ずつのエピソードで、当初テレビのミニシリーズを想定して製作されたが、ヨーロッパ各国の劇場で上映された。10の挿話はそれぞれに独立した作品となっているが、登場人物はいずれも同じワルシャワ効外の集合住宅の住人で、ある挿話の主人公が他の挿話に脇役として顔を見せる。監督は本作の評価がきっかけで国外に活動の拠点を移し、「ふたりのベロニカ」「トリコロール三部作(青の愛/白の愛/赤の愛)」のポーランドの名匠クシシュトフ・キェシロフスキ(95年死去)。製作のリシャルド・フートコフスキ、脚本をキェシロフスキと共同で手掛けるクシシュトフ・ピェシェヴィチ、音楽のズビグニェフ・プレイスネルは、いずれも以後キェシロフスキ監督の全作品に参加。全10話中第9話まで、それぞれ異なる役柄で登場する謎の青年はアルテュル・バルシス。ちなみに、第5話と第6話はそれぞれ劇場用長編映画に再編集され、「殺人についての短いフィルム」「愛についての短いフィルム」としてすでに公開済だが、構成やエンディングなどが異なるため掲載した。89年ヴェネチア映画祭国際映画批評家連盟賞、88年ヨーロッパ映画グランプリ受賞。2024年12月6日より、Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下にてデジタルリマスター版を劇場上映する(配給:アイ・ヴィー・シー)。
    • デカローグ<第5話 ある殺人に関する物語>

      制作年: 1988
      旧約聖書の“十戒”をモチーフに、人間世界の様々な問題、事件、感情、人間関係、運命を描いた10のエピソードからなる連作の人間ドラマ。それぞれ1時間ずつのエピソードで、当初テレビのミニシリーズを想定して製作されたが、ヨーロッパ各国の劇場で上映された。10の挿話はそれぞれに独立した作品となっているが、登場人物はいずれも同じワルシャワ効外の集合住宅の住人で、ある挿話の主人公が他の挿話に脇役として顔を見せる。監督は本作の評価がきっかけで国外に活動の拠点を移し、「ふたりのベロニカ」「トリコロール三部作(青の愛/白の愛/赤の愛)」のポーランドの名匠クシシュトフ・キェシロフスキ(95年死去)。製作のリシャルド・フートコフスキ、脚本をキェシロフスキと共同で手掛けるクシシュトフ・ピェシェヴィチ、音楽のズビグニェフ・プレイスネルは、いずれも以後キェシロフスキ監督の全作品に参加。全10話中第9話まで、それぞれ異なる役柄で登場する謎の青年はアルテュル・バルシス。ちなみに、第5話と第6話はそれぞれ劇場用長編映画に再編集され、「殺人についての短いフィルム」「愛についての短いフィルム」としてすでに公開済だが、構成やエンディングなどが異なるため掲載した。89年ヴェネチア映画祭国際映画批評家連盟賞、88年ヨーロッパ映画グランプリ受賞。2024年12月6日より、Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下にてデジタルリマスター版を劇場上映する(配給:アイ・ヴィー・シー)。
    • デカローグ<第6話 ある愛に関する物語>

      制作年: 1988
      旧約聖書の“十戒”をモチーフに、人間世界の様々な問題、事件、感情、人間関係、運命を描いた10のエピソードからなる連作の人間ドラマ。それぞれ1時間ずつのエピソードで、当初テレビのミニシリーズを想定して製作されたが、ヨーロッパ各国の劇場で上映された。10の挿話はそれぞれに独立した作品となっているが、登場人物はいずれも同じワルシャワ効外の集合住宅の住人で、ある挿話の主人公が他の挿話に脇役として顔を見せる。監督は本作の評価がきっかけで国外に活動の拠点を移し、「ふたりのベロニカ」「トリコロール三部作(青の愛/白の愛/赤の愛)」のポーランドの名匠クシシュトフ・キェシロフスキ(95年死去)。製作のリシャルド・フートコフスキ、脚本をキェシロフスキと共同で手掛けるクシシュトフ・ピェシェヴィチ、音楽のズビグニェフ・プレイスネルは、いずれも以後キェシロフスキ監督の全作品に参加。全10話中第9話まで、それぞれ異なる役柄で登場する謎の青年はアルテュル・バルシス。ちなみに、第5話と第6話はそれぞれ劇場用長編映画に再編集され、「殺人についての短いフィルム」「愛についての短いフィルム」としてすでに公開済だが、構成やエンディングなどが異なるため掲載した。89年ヴェネチア映画祭国際映画批評家連盟賞、88年ヨーロッパ映画グランプリ受賞。2024年12月6日より、Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下にてデジタルリマスター版を劇場上映する(配給:アイ・ヴィー・シー)。
    • デカローグ<第7話 ある告白に関する物語>

      制作年: 1988
      旧約聖書の“十戒”をモチーフに、人間世界の様々な問題、事件、感情、人間関係、運命を描いた10のエピソードからなる連作の人間ドラマ。それぞれ1時間ずつのエピソードで、当初テレビのミニシリーズを想定して製作されたが、ヨーロッパ各国の劇場で上映された。10の挿話はそれぞれに独立した作品となっているが、登場人物はいずれも同じワルシャワ効外の集合住宅の住人で、ある挿話の主人公が他の挿話に脇役として顔を見せる。監督は本作の評価がきっかけで国外に活動の拠点を移し、「ふたりのベロニカ」「トリコロール三部作(青の愛/白の愛/赤の愛)」のポーランドの名匠クシシュトフ・キェシロフスキ(95年死去)。製作のリシャルド・フートコフスキ、脚本をキェシロフスキと共同で手掛けるクシシュトフ・ピェシェヴィチ、音楽のズビグニェフ・プレイスネルは、いずれも以後キェシロフスキ監督の全作品に参加。全10話中第9話まで、それぞれ異なる役柄で登場する謎の青年はアルテュル・バルシス。ちなみに、第5話と第6話はそれぞれ劇場用長編映画に再編集され、「殺人についての短いフィルム」「愛についての短いフィルム」としてすでに公開済だが、構成やエンディングなどが異なるため掲載した。89年ヴェネチア映画祭国際映画批評家連盟賞、88年ヨーロッパ映画グランプリ受賞。2024年12月6日より、Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下にてデジタルリマスター版を劇場上映する(配給:アイ・ヴィー・シー)。
    • デカローグ<第9話 ある孤独に関する物語>

      制作年: 1988
      旧約聖書の“十戒”をモチーフに、人間世界の様々な問題、事件、感情、人間関係、運命を描いた10のエピソードからなる連作の人間ドラマ。それぞれ1時間ずつのエピソードで、当初テレビのミニシリーズを想定して製作されたが、ヨーロッパ各国の劇場で上映された。10の挿話はそれぞれに独立した作品となっているが、登場人物はいずれも同じワルシャワ効外の集合住宅の住人で、ある挿話の主人公が他の挿話に脇役として顔を見せる。監督は本作の評価がきっかけで国外に活動の拠点を移し、「ふたりのベロニカ」「トリコロール三部作(青の愛/白の愛/赤の愛)」のポーランドの名匠クシシュトフ・キェシロフスキ(95年死去)。製作のリシャルド・フートコフスキ、脚本をキェシロフスキと共同で手掛けるクシシュトフ・ピェシェヴィチ、音楽のズビグニェフ・プレイスネルは、いずれも以後キェシロフスキ監督の全作品に参加。全10話中第9話まで、それぞれ異なる役柄で登場する謎の青年はアルテュル・バルシス。ちなみに、第5話と第6話はそれぞれ劇場用長編映画に再編集され、「殺人についての短いフィルム」「愛についての短いフィルム」としてすでに公開済だが、構成やエンディングなどが異なるため掲載した。89年ヴェネチア映画祭国際映画批評家連盟賞、88年ヨーロッパ映画グランプリ受賞。2024年12月6日より、Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下にてデジタルリマスター版を劇場上映する(配給:アイ・ヴィー・シー)。
    • デカローグ<第10話 ある希望に関する物語>

      制作年: 1988
      旧約聖書の“十戒”をモチーフに、人間世界の様々な問題、事件、感情、人間関係、運命を描いた10のエピソードからなる連作の人間ドラマ。それぞれ1時間ずつのエピソードで、当初テレビのミニシリーズを想定して製作されたが、ヨーロッパ各国の劇場で上映された。10の挿話はそれぞれに独立した作品となっているが、登場人物はいずれも同じワルシャワ効外の集合住宅の住人で、ある挿話の主人公が他の挿話に脇役として顔を見せる。監督は本作の評価がきっかけで国外に活動の拠点を移し、「ふたりのベロニカ」「トリコロール三部作(青の愛/白の愛/赤の愛)」のポーランドの名匠クシシュトフ・キェシロフスキ(95年死去)。製作のリシャルド・フートコフスキ、脚本をキェシロフスキと共同で手掛けるクシシュトフ・ピェシェヴィチ、音楽のズビグニェフ・プレイスネルは、いずれも以後キェシロフスキ監督の全作品に参加。全10話中第9話まで、それぞれ異なる役柄で登場する謎の青年はアルテュル・バルシス。ちなみに、第5話と第6話はそれぞれ劇場用長編映画に再編集され、「殺人についての短いフィルム」「愛についての短いフィルム」としてすでに公開済だが、構成やエンディングなどが異なるため掲載した。89年ヴェネチア映画祭国際映画批評家連盟賞、88年ヨーロッパ映画グランプリ受賞。2024年12月6日より、Bunkamura ル・シネマ 渋谷宮下にてデジタルリマスター版を劇場上映する(配給:アイ・ヴィー・シー)。
    • ゴダールのリア王

      制作年: 1987
      「ゴダールの決別」などの映画の革命児ジャン=リュック・ゴダールが文豪シェイクスピア『リア王』を自在に解釈した一作。以前にビデオ化はされていたが劇場公開は今回が初めて。監督・脚本・編集・出演はゴダール。製作はキヤノン・フィルムを率いたメナハム・ゴーランとヨラン・グローバス。撮影は「緑の光線」のソフィー・マンティニューと、一部「右側に気をつけろ」のカロリーヌ・シャンプティエが担当。録音は「パッション」以降ゴダールと組むフランソワ・ミュジー。出演はオペラ演出家のピーター・セラーズ、「ロッキー」シリーズのバージェス・メレディス、「プリティ・イン・ピンク」のモリー・リングウォルド、「恋人までの距離」のジュリー・デルピー、映画監督のウディ・アレンとレオス・カラックス、作家のノーマン・メイラーほか。
    • ふたりだけの舞台

      制作年: 1987
      フランスの片田舎で繰りひろげられる男と女の2人芝居を描く人間ドラマ。監督・脚本は「ピストルと少年」のジャック・ドワイヨン、製作はアラン・サルド、共同脚本はジャン・フランソワ・ゴイエとデニ・フェラリスとジェーン・バーキン、撮影は「美しき諍い女」のウィリアム・ルプシャンスキー、音楽は「ピストルと少年」のフィリップ・サルドが担当。
    • 恋する女(1987)

      制作年: 1987
      ノルマンディの海岸沿いにある別荘に集まった娘たちの恋愛ゲームを描く。製作はアンヌ・マリー・プリユールとクリスティーヌ・ルノー、ニコール・バイイ、監督・脚本・台詞は「小さな赤いビー玉」のジャック・ドワイヨン、共同脚本・台詞はジャン・フランソワ・ゴイエ、撮影はカロリーヌ・シャンペティエとカトリーヌ・ストレム、音楽はリタ・ミツコが担当。出演はマリアンヌ・キュオー、オーレル・ドアザンほか。
    • 映画というささやかな商売の栄華と衰退

      制作年: 1986
      ジェームズ・ハドリー・チェイスのハードボイルド小説『ソフト・センター』をジャン・リュック・ゴダールがテレビドラマ化。といってもゴダールのこと、原作に囚われず、映画製作の現状を鑑みたリアルで自由な翻案となっている。本作はビデオ撮りの作品を、日本の配給会社がキネコに起こして、劇場公開用にしたものである。やはりテレビ作品の「ゴダールの映画史 第一章 すべての歴史 第二章 単独の歴史」と併映された。「男性・女性」「中国女」「ゴダールの探偵」のジャン・ピエール・レオーが失業中の映画監督を演じるほか、「壁にぶつけた頭」「カルメンという名の女」で鮮やかな印象を残し、自身もベテラン監督であるジャン・ピエール・モッキーがプロデューサー役で出演。またゴダール自身が「カルメンという名の女」「右側に気をつけろ」などと同様に監督役で出演している。撮影は「右側に気をつけろ」「ゴダールの決別」のカロリーヌ・シャンペティエ。録音は「パッション(1982)」以降のゴダール作品のほとんどを手がけている名手フランソワ・ミュジー。本作はジャック・ラング文化相にに捧げられている。
    • 遠い日の家族

      制作年: 1985
      第二次大戦という歴史の渦に翻弄されるユダヤ人一家の姿を描く愛憎のドラマ。製作はタニア・ザズュランスキー、監督・脚本は「男と女II」のクロード・ルルーシュ、撮影はベルナール・リュティック、音楽はミシェル・ルグランが担当。出演はエヴリーヌ・ブイックス、アニー・ジラルドほか。
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    • 嵐が丘(1985)

      制作年: 1985
      エミリー・ブロンテの『嵐が丘』を30年代フランスの片田舎に置き換えて映画化した異色の文芸ドラマ。監督はヌーヴェルヴァーグの旗手のひとり、「北の橋」「ジャンヌ」(二部作)のジャック・リヴェット。脚本はリヴェットと、「美しき諍い女」「ジャンヌ」のパスカル・ボニツェール、フランソワ・トリュフォーの右腕だったシュザンヌ・シフマンの共同。撮影は「書かれた顔」などの名手レナード・ベルタ。美術は「ジャンヌ」のマニュ・ドゥ・ショヴィニー。音楽はブルガリアの民族音楽を集めたアルバム『Les mysteres des voiz borgares(ブルガリアン・ヴォイス)』から3曲が使用されている。出演は本作のためにオーディションで選ばれた若手のキャストが中心で、共演はサンドラ・モンテギュ、「日曜日が待ち遠しい」「さよなら子供たち」のフィリップ・モリエ・ジュヌーナほか。
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