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松岡葉子の関連作品 / Related Work
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助産師たちの夜が明ける
制作年: 2023フランスの産科病棟を舞台に、若い助産師たちの成長をドキュメンタリータッチで描くドラマ。新人助産師のソフィアとルイーズが初出勤すると、そこは想像を超える壮絶な仕事場だった。ルイーズは、患者の前で感傷的になるなとベテラン助産師ベネに叱責される。監督は、「愛について、ある土曜日の面会室」のレア・フェネール。出演は、ドラマ『危険な関係』のエロイーズ・ジャンジョー、「その手に触れるまで」のミリエム・アケディウ。 -
画家ボナール ピエールとマルト
制作年: 202320世紀で最も偉大なフランス人画家の一人、ピエール・ボナールと妻マルトの半生を描いた伝記ドラマ。“幸福の画家”ピエールとマルトは、当時の常識からはかけ離れた破天荒な愛の形を営みつつ、生涯を賭け、共同で充実した芸術的成果を生み出していく。出演は「少年と自転車」のセシル・ドゥ・フランス、「セラヴィ!」のヴァンサン・マケーニュ。 -
私の大嫌いな弟へ ブラザー&シスター
制作年: 2022「エディット・ピアフ 愛の讃歌」のマリオン・コティヤールと「わたしはロランス」のメルヴィル・プポーが姉弟を演じるヒューマンドラマ。何が理由だったかはわからないが、長らく憎み合い、顔を合わせることもなかったふたりが、両親の事故をきっかけに再会する。共演は「パターソン」のゴルシフテ・ファラハニ、「歓楽通り」のパトリック・ティムシット。監督は「あの頃エッフェル塔の下で」のアルノー・デプレシャン。 -
ココ・シャネル 時代と闘った女
制作年: 2019没後50年を迎えたココ・シャネルの生涯に迫ったドキュメンタリー。第一次世界大戦後、19世紀的な価値観を葬り、女性たちを因習から解放。女性として史上初の世界的実業家となったシャネルは、第二次世界大戦以前にモードの帝国を築き上げるが……。「9人の翻訳家 囚われたベストセラー」のランベール・ウィルソンがナレーションを務める。 -
キル バード 森に潜む反逆者
制作年: 2019俳優としても活躍するカナダの新鋭ジョー・サネッティの長編デビュー作。車が故障し、森の中で立ち往生したテイラーは、一軒の小屋に辿り着く。そこにいた“リアド”と名乗る男の不審な行動に、疑惑を抱くテイラー。だが、リアドもテイラーを疑っており……。出演は「トゥームストーン/オーバーキル」のエリシア・ロタル、『コンティニアム CPS特捜班』のスティーヴン・ロボ、『バトルスター・ギャラクティカ』のアーロン・ダグラス。 -
ボヤンシー 眼差しの向こうに
制作年: 2019奴隷労働の実態をフィクションに落とし込んだドラマ。カンボジアの貧しい田舎からタイへ働きに出た14歳のチャクラは、船長が絶対的な権力を持つ漁船で働くことに。第69回ベルリン国際映画祭パノラマ部門、第92回米アカデミー賞外国語映画賞豪代表選出。監督・脚本は、長年奴隷労働の取材を続け、本作が長編デビュー作となるオーストラリア人監督ロッド・ラスジェン。 -
永遠の門 ゴッホの見た未来
制作年: 2018ウィレム・デフォーが孤高の画家ゴッホを演じ第75回ヴェネチア国際映画祭男優賞を受賞した伝記ドラマ。幼い頃から精神に病を抱え周囲と人間関係を築けず常に孤独の中にあったゴッホ。誰にも理解されずとも筆を握り続けた彼が人生を通じ見つめたものとは……。「潜水服は蝶の夢を見る」で第60回カンヌ国際映画祭監督賞、第65回ゴールデングローブ賞監督賞を受賞したほか、新表現主義の画家としても著名なジュリアン・シュナーベル監督が、ポスト印象派を代表するフィンセント・ファン・ゴッホの強烈な人生を描く。ウィレム・デフォーは本作により第91回アカデミー賞主演男優賞にノミネートされた。75点- 感動的な
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プライベート・ウォー
制作年: 2018世界中の戦地に赴き取材した、黒の眼帯がトレードマークの戦場記者メリー・コルヴィンの半生を、「ゴーン・ガール」のロザムンド・パイク主演で映画化。メリーはスリランカ内戦取材中に左目を失明しPTSDに苦しみながらも、真実を伝えようと戦地を駆け抜ける。ドキュメンタリー「ラッカは静かに虐殺されている」のマシュー・ハイネマン監督が、本作で初めて劇映画を手がける。脚本は「グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札」のアラッシュ・アメル。また、俳優のシャーリーズ・セロンがプロデューサーとして参加している。ロザムンド・パイクが第76回ゴールデン・グローブ賞女優賞(ドラマ部門)に、アニー・レノックスが歌う主題歌『Requiem for a Private War』が同賞歌曲賞にノミネートされた。80点- かっこいい
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ハウス・イン・ザ・フィールズ
制作年: 2017モロッコの山奥で数百年もの間ほぼ変わらない生活を送るアマジグ族の姉妹を記録したドキュメンタリー。第67回ベルリン国際映画祭フォーラム部門最優秀ドキュメンタリー賞ノミネート。監督が5年にわたり現地に通い、アマジグ族と寝食をともにして撮影した。監督は、建築家ザハ・ハディドを叔母に持ち、写真家でもあるタラ・ハディド。劇場公開に先駆け2020年5月1日~28日オンライン配信。 -
アイヒマン・ショー 歴史を映した男たち
制作年: 2015ホロコーストの真実を伝えるため、元ナチス親衛隊将校アドルフ・アイヒマンの裁判をテレビで放送しようと奔走したテレビマンたちの実話に基づくドラマ。主演は、TVドラマ『SHERLOCK/シャーロック』のマーティン・フリーマン。監督は、「アンコール!!」のポール・アンドリュー・ウィリアムズ。60点 -
アリスのままで
制作年: 201450歳で若年性アルツハイマー病を発症し次第に記憶を失っていきながらも懸命に生きる女性教授を、主に発症した本人の目線から描いたドラマ。アメリカでベストセラーとなったリサ・ジェノヴァの小説を映画化。主演は「マップ・トゥ・ザ・スターズ」「エデンより彼方に」のジュリアン・ムーア。本作の演技により第87回アカデミー賞、第72回ゴールデン・グローブ賞ドラマ部門など数々の映画賞で主演女優賞を受賞した。ほか、「ブルージャスミン」のアレック・ボールドウィン、「ビヨンド the シー 夢見るように歌えば」のケイト・ボスワース、「トワイライト」シリーズのクリステン・スチュワートらが揺れ動く家族たちを演じている。82点 -
ヴィオレット ある作家の肖像
制作年: 2013戦後女性への抑圧が強かった時代に自らの体験を赤裸々に描き、ボーヴォワールらに支持されながら社会に受け入れられなかった作家ヴィオレット・ルデュックを、「リード・マイ・リップス」のエマニュエル・ドゥヴォスが演じた伝記ドラマ。私生児として生まれ孤独な幼少期を過ごし、愛への渇望を抱える人生を芸術に昇華したヴィオレットの半生を描く。監督は「セラフィーヌの庭」のマルタン・プロヴォ。劇場公開に先駆け、フランス映画祭2015にて2015年6月28日に上映された(映画祭タイトル「ヴィオレット(原題)」)。 -
シャトーブリアンからの手紙
制作年: 2012第二次世界大戦当時、ドイツ占領下のフランスで起きたドイツ軍将校暗殺の報復として、フランス人150人が銃殺された事件を映画化。パリの地下鉄駅名にその名を残す犠牲者の1人、17歳のギィ・モケも主要人物として登場。出演は「マラヴィータ」のレオ=ポール・サルマン。監督は「ブリキの太鼓」のフォルカー・シュレンドルフ。60点 -
17歳のエンディングノート
制作年: 2012ガンに冒され余命が短いことを知った17歳の少女が、残りの時間、精一杯人生を楽しむためにやることのリストを親友と作り実行していく、ヒューマン・ドラマ。原作はジェニー・ダウンハムの『16歳。死ぬ前にしてみたいこと』(PHP研究所・刊)。監督は、脚本を担当した「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」が第70回ゴールデン・グローブ賞ミュージカル・コメディ部門作品賞にノミネートされたオル・パーカー。「ランナウェイズ」「アイ・アム・サム」のダコタ・ファニングが、余命短い中人生の素晴らしさに気づく少女を演じる。ほか、「戦火の馬」のジェレミー・アーヴァイン、「ボーン・アルティメイタム」のパディ・コンシダインらが出演。70点 -
チキンとプラム あるバイオリン弾き、最後の夢
制作年: 2011マルジャン・サトラピが自伝的漫画を映画化した「ペルセポリス」に続いて自身の作品をヴァンサン・パロノーと共同で映画化したファンタジックなラブロマンス。人生に絶望した天才音楽家が、死を決意した最期の8日間で自らの人生を振り返る。出演は「潜水服は蝶の夢を見る」のマチュー・アマルリック、「パルプ・フィクション」のマリア・デ・メディロス、「ブルー・ベルベット」のイザベラ・ロッセリーニ、「彼女が消えた浜辺」のゴルシフテ・ファラハニ。80点 -
夜のとばりの物語 醒めない夢
制作年: 2010ミッシェル・オスロ監督が手掛けた全10話の短編アニメーションシリーズ『ドラゴン&プリンセス』を再編集した「夜のとばりの物語」の続編。前作に収められなかった5話をオムニバスとして劇場公開。光と影を生かした映像美の中、5つの物語が綴られる。日本語吹替版の声の出演は「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」の坂本真綾。80点 -
ベンダ・ビリリ! もう一つのキンシャサの奇跡
制作年: 2010コンゴの路上生活者によって結成されたバンド“スタッフ・ベンダ・ビリリ”。車椅子に松葉杖という不自由な体ながらも、音楽に情熱を注ぐ彼らがヨーロッパツアーを成功させるまでを追ったドキュメンタリー。どこまでも前向きな姿が、生きることに対する力強いメッセージを伝える。2010年カンヌ映画祭監督週間オープニング作品。 -
エクトプラズム 怨霊の棲む家
制作年: 20091980年代にアメリカ北部の町である家族が体験した実話に基づくホラー。かつて葬儀場だったことを知らずに、古い家に引っ越してきた一家が、想像を超えた超常現象に襲われる。出演は「サイドウェイ」でアカデミー賞、ゴールデングローブ賞ノミネートのバージニア・マドセン、『ヴェロニカ・マーズ』のカイル・ガルナー。80点 -
ようこそ、アムステルダム国立美術館へ
制作年: 2008オランダが世界に誇る至宝を集めた国内随一の美術館、アムステルダム国立美術館の改築工事を巡る大騒動の全容を捉えたドキュメンタリー。女性ドキュメンタリー監督、ウケ・ホーヘンダイクが4年以上にわたる400人以上の美術関係者への取材から、様々な意見が絡み合いこじれていく事態を映し出す。同時に、理想主義で飄々とした館長や、一癖も二癖もある学芸員たち、オランダの国民性にふりまわされるスペイン人建築家、声高に主張するサイクリストたちなど、個性溢れる素顔とその本音を引き出していく。レンブラント「夜警」やフェルメール「牛乳を注ぐ女」などの傑作を所蔵する、ヨーロッパ有数のアムステルダム国立美術館。その大規模な改築工事は2004年に始まった。意気揚々と“みんなに愛される美術館”を理想に掲げる館長や、展示の見直しをはかる学芸員たち。そして大プロジェクトに試行錯誤する建築家。だが彼らが満を持して発表した計画に、サイクリスト協会を始めとする地元民は猛反発。一気に大騒動が巻き起こる。各々の意見や思惑が飛び交い、計画は二転三転しながら、やがて工事が中断する事態にまで発展、同美術館は2010年になってもまだ工事中のままである。“市民のための美術館”はいったいどうなるのだろうか……。 -
英国王給仕人に乾杯!
制作年: 2007ある給仕人の人生を通して描く激動のチェコ現代史。チェコ文学を代表するボフミール・フラバルの原作を、「つながれたヒバリ」のイジー・メンツェル監督が映画化。出演は、「レディZ」のイヴァン・バルネフ、「白バラの祈り ゾフィー・ショル、最期の日々」のユリア・イェンチ。2007年ベルリン国際映画祭国際映画批評家連盟賞受賞。 -
パリ、ジュテーム
制作年: 2006全編パリで撮影された、パリの街が主役のラブ・ストーリー。ヌーヴェルヴァーグ全盛の65年、エリック・ロメールやジャン=リュック・ゴダールなど6人の監督がそれぞれの視点でパリを描いた「パリところどころ」の現代版ともいえる、新たなパリ映画。監督にはコーエン兄弟、ガス・ヴァン・サント、アルフォンソ・キュアロン、ウォルター・サレス、イサベル・コイシェ、諏訪敦彦、オリヴィエ・アサヤス、シルヴァン・ショメ、ジェラール・ドパルデューなど、出演者にはナタリー・ポートマン、イライジャ・ウッド、スティーヴ・ブシェミ、ジュリエット・ビノシュ、リュディヴィーヌ・サニエ、ジーナ・ローランズなど。 -
いま ここにある風景
制作年: 2006経済発展を続ける中国をカメラに収めるカナダ人写真家エドワード・バーティンスキーの姿を追い、その矛盾と世界の環境について考察したドキュメンタリー。「ポール・ボウルズの告白 シェルタリング・スカイを書いた男」のジェニファー・バイチウォル監督が、バーティンスキーの『産業の風景』シリーズにインスパイアされて製作した。中国。果てしなく延々と続く巨大な工場の中。“世界工場・世界通路”と書かれた壁。敷地内の大通りに、制服に身を包んだ工場従業員が続々と集まってくる光景をカメラに収める男がいる。彼の名はエドワード・バーティンスキー。バーティンスキーは世界をよりよく変えるプロジェクトを実行する人物に与えられる第1回TED賞を受賞。世界中の『産業の風景』を収めた一連の写真シリーズが評価された彼は、それを撮り始めたきっかけを語る。“原料はどこから来るのか、私たちは漠然と知っているのにそこから切り離されている。それを意識に呼び起こす写真が撮りたい”と。中国にある世界最大のアイロン工場では原料が製品になる一方、廃棄されたアイロンも積み上げられた“再生資源のゴミ”の山が存在し、大勢の作業員が分別を行う。電子機器のゴミのリサイクルで知られる町では、有毒物質による大気汚染、水質汚染が心配される中、人々が笑顔も見せながら作業を続けている。経済発展に伴い、造船ブームに沸く港湾地区では、90年代初頭にはなかった造船所が建っている。一方、バングラデシュでは20歳過ぎの若者たちが、古い船舶の解体作業で船底に残った原油を素手でかき出している。石油、石炭の採掘場という中国の経済発展を支える資源産出現場の光景をカメラに収めた後、バーティンスキーは世界最大の水力発電量を誇る三峡ダムへ向かう。ダムは洪水を防ぎ、原子力発電と火力発電を抑制する一方、13もの町を水底に沈め、110万人以上の人々を強制移住させた。環境に多大な影響を与える工事に携わる労働者の賃金は1日あたり20~30元だという。世界最大の都市模型が観光客を集める上海都市計画展示館。上海は世界最速で都市化が行われた中国の経済発展の象徴である。裕福な不動産業者の邸宅と昔ながらの庶民の暮らしが対照的に映される。中国の“産業の風景”はこれからも拡大し続けるのだろうか。 -
ディス・イズ・ボサノヴァ
制作年: 2005ヴァの歴史を紐解くドキュメンタリー。監督は「MASTERS OF THE LAND(OS SENHORES DA TERRA)」のパウロ・チアゴ。出演は『あなたと私』を生み出したカルロス・リラ、『リオ』のホベルト・メネスカル、『イパネマの娘』のアントニオ・カルロス・ジョビンほか。2006年ブラジル映画祭(パリ)観客賞、2006年ブラジル映画祭(マイアミ)音楽監督賞ほか受賞。 -
アンジェラ(2005)
制作年: 2005パリを舞台に、絶望した男と謎の美女のファンタジックな恋愛を全編モノクロで撮り上げたラヴ・ストーリー。出演は「ファム・ファタール」のリー・ラスムッセン、「ミッション・クレオパトラ」のジャメル・ドゥブーズ。監督は「ジャンヌ・ダルク」以来、六年ぶりの作品となるリュック・ベッソン。79点- 感動的な
- おしゃれな
- 笑える
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リトル・イタリーの恋
制作年: 2003オーストラリアのイタリア人街に住む自分の容貌に自信のない男が、見合い用に弟の写真を送ったことで起きる騒動を綴ったラブ・ストーリー。監督・脚本「きみに読む物語」「シャイン」の脚本を手がけたジャン・サルディ。出演は「イーオン フラックス」のアメリア・ワーナー、「コールド マウンテン」のジョヴァンニ・リビシ、「コヨーテ・アグリー」のアダム・ガルシアほか。ヒューストン国際映画祭最優秀作品賞・監督賞・撮影賞受賞。 -
この胸のときめきを(2002)
制作年: 2002離れようとしても離れられない男女の姿を切実に描く、絶望的なまでの愛の物語。主演はスーパーモデルとして活躍中のレティシア・カスタ(「歓楽通り」)、そしてフランスを代表する若手演技派ブノワ・マジメル(「ナイト・オブ・ザ・スカイ」)。監督は俳優としても数々の作品に出演しているダミアン・オドゥール。 -
D.I.
制作年: 2002中東紛争を背景に、イスラエルとパレスチナの対立を独自の視点で描く異色コメディ。監督・脚本・主演はこれが日本初公開作となるエリア・スレイマン。音楽は「ロマンスX」のエリック・ティスラン、「ヴィドック」のセリム・アザジ、「ハリー、見知らぬ友人」のウィリアム・シュミット。美術は「キプールの記憶」のミゲル・マルカン、「マドモアゼル」のドゥニ・ルノー。編集は「TAXi」のヴェロニク・ランジュ。共演はTV局レポーター出身のマナル・ハーデルほか。2002年カンヌ国際映画祭審査員賞、国際批評家連盟賞、同年シカゴ国際映画祭シルヴァー・ヒューゴ審査員特別賞、同年ヨーロッパ映画賞最優秀外国映画賞を受賞。 -
マドモワゼル(2001)
制作年: 2001偶然出会った大人の男女の、24時間だけの恋を描くラヴ・ストーリー。監督・脚本は「パリ空港の人々」のフィリップ・リオレ。音楽は「ポネット」のフィリップ・サルド。出演は「イースト/ウエスト 遥かなる祖国」のサンドリーヌ・ボネール、「クリクリのいた夏」のジャック・ガンブラン、「パリの確率」のジヌディーヌ・スアレムほか。ビデオタイトル「マドモワゼル 24時間の恋人」。 -
まぼろし(2001)
制作年: 2001夫を突然失った中年女性の喪失感を詩的なタッチで描く。監督・脚本は「焼け石に水」のフランソワ・オゾン。出演は「スパイゲーム」のシャーロット・ランプリング、「父よ」のブリュノ・クレメール、「アルテミシア」のジャック・ノロ、「フランティック」のアレクサンドラ・スチュワルトほか。 -
ネレ&キャプテン 壁をこえて
制作年: 2001東西統一前のドイツで、ベルリンの壁を隔てて愛し合う若い男女を描いた青春映画。監督はこれが長編デビューとなるコニー・ヴァルター。脚本はこれが映画デビューとなり、「クリスチーネ・F」の主演などでも知られるナーチャ・ブルンクホルスト。出演はこれが映画デビューとなるアンナ・ベルトー、テレビ界で活躍するアントニオ・ヴァネクほか。ドイツ連邦映画賞2002最優秀撮影賞、サレルノ映画祭2002最優秀作品賞受賞。 -
エヴァとステファンとすてきな家族
制作年: 2000一軒家で共同生活を営む人々の様子を描いたハートウォーミング・ストーリー。監督・脚本は「ショー・ミー・ラヴ」のルーカス・ムーディソン。出演はスウェーデン本国で活躍する俳優たち。2000年フランダース国際映画祭準グランプリ、ストックホルム国際映画祭国際批評家連盟賞、ヒホン国際映画祭最優秀男優賞、最優秀監督賞、最優秀脚本賞、フェストロイア国際映画祭最優秀監督賞、ニューポート国際映画祭審査員特別賞、パリ映画祭審査員特別賞など多数受賞。 -
フォルツァ・バスティア’78 祝祭の島
制作年: 2000ジャック・タチ(「ぼくの伯父さん」)が1978年に撮影したラッシュフィルムを、彼の死後、娘のソフィー・タチシェフが自宅物置で発見し、2000年に完成させた短編ドュメンタリー。オランダとのサッカーの試合に臨むフランスチームのサポーターの姿を追った。2014年開催の“ジャック・タチ映画祭”にて、国内劇場初公開。 -
遥かなるクルディスタン
制作年: 1999国を持たない民族と呼ばれ、世界各国に虐げられてきたクルド人のトルコにおける現状を見つめた問題作。純朴なトルコ人青年とクルド人青年の友情を軸に、トルコにおけるクルド民族の置かれた厳しい現実を描く。監督は女流のイエスィム・ウスタオウルで、1999年ベルリン国際映画祭でベストヨーロピアンフィルム賞と平和賞を受賞した。 -
キンスキー、我が最愛の敵
制作年: 1999ヴェルナー・ヘルツォーク監督が、五作品に起用した怪優クラウス・キンスキーとの長年に渡る交流を描いたドキュメンタリー。音楽はヘルツォーク作品常連のバンド、ポポル・ヴー。 -
キャラバン(1999)
制作年: 1999ヒマラヤの大自然で生死を賭けたキャラバンを繰り返す人々を描いた感動スペクタクル。監督・脚本は写真家・作家のエリック・ヴァリ。製作・脚本協力は俳優としても有名なジャック・ペラン。共同脚本は「世界でいちばん好きな人」のオリヴィエ・ダザ。音楽は「ミクロコスモス」のブリュノ・クーレ。出演はツェリン・ロンドゥップ、カルマ・ワンギャル、ラプカ・ツァムチョエ、グルゴン・キャップ、カルマ・テンジン・ニマ・ラマほか。99年ロカルノ国際映画祭最優秀観客賞、99年フランダース国際映画祭最優秀観客賞、ゴールデン・シュプール賞、特別貢献賞、2000年フランス・セザール賞最優秀撮影賞、最優秀音楽賞受賞。 -
ディボーシング・ジャック
制作年: 1998北アイルランドの微妙な政治状況を背景に、アナーキーな笑いで疾走する作家コリン・ベイトマンの同名ベストセラー小説を映画化。主人公ジャックを演じるのは「ギャングスター・ナンバー1」のデイヴィッド・シューリス。 -
恋の秋
制作年: 1998秋の穏やかな自然の空気に包まれながら、40代男女の恋模様を軽やかなタッチで描いた一編。監督・脚本は名匠エリック・ロメール。「春のソナタ」(89)「冬物語」(91)「夏物語」(96)に続く、本作が四季の物語シリーズの完結作となる。製作はフランソワーズ・エチュガライ。撮影は「木と市長と文化会館」からロメール組に加わっているディアーヌ・バラチエ。音楽はクロード・マルティ、ジェラール・パンサネル、ピエール・ペイラス、アントネッロ・サリス。編集は「木と市長と文化会館」以来ロメールと組むマリー・ステファン。録音は「レネットとミラベル 四つの冒険」からロメール組に参加するパスカル・リビエ。出演は「冬物語」のマリー・リヴィエール、「レネットとミラベル 四つの冒険」のベアトリス・ロマン、「ベルニー」のアラン・リボル、「ジェリコー・マゼッパ伝説」のディディエ・サンドルほか。98年ヴェネチア国際映画祭で最優秀脚本賞を受賞。 -
シャンヌのパリ、そしてアメリカ
制作年: 19981960~70年代を背景に、少女の成長を家族との交流を中心に綴った文芸作。監督・脚本は「サバイビング・ピカソ」のジェイムズ・アイヴォリー。製作はイスマイル・マーチャント。原作はケイリー・ジョーンズのベストセラー小説。撮影は「TOKYO EYES」のジャン=マルク・ファブル。音楽はリチャード・ロビンズ。出演は「愛ここにありて」のリーリー・ソビエスキー、「ペイバック」のクリス・クリストファーソン、「ある貴婦人の肖像」のバーバラ・ハーシー、「恋するシャンソン」のジェーン・バーキン、「愛する者よ、列車に乗れ」のドミニク・ブラン、「ロミオ&ジュリエット」のジェシー・ブラッドフォード、「ペルディータ」のハーリー・クロス、「ザ・ビーチ」のヴィルジニー・ルドワイヤンほか。 -
Born to beワイルド
制作年: 1997全米ティーンのアイドル3人がみずみずしい少年たちを演じた感動ドラマ。野生動物の優れたドキュメンタリストであり、数々の映画、テレビ番組の監督・プロデューサーでもあるマーク・ストーファーの実体験をもとに映画化。監督は「エンジェルス」のウィリアム・ディア。脚本はストーファーの体験をもとにデイヴィッド・マイケル・ウィーガーが脚色。製作はマーク・ストーファーと「シティスリッカーズ」のアービー・スミス、ジェームズ・G・ロビンソン。製作総指揮は「ディアボリカ」のゲーリー・バーバー、ビル・トッドマン・Jr、「ポストマン」のスティーブ・ティッシュ。撮影は「ザ・ファントム」のデイヴィッド・バー。音楽は「ソルジャー」のジョエル・マクニーリー。美術は「クルーレス」のスティーヴン・ジョーダン。衣裳はマリー・E・マクレオド。主演は「ピノキオ」のジョナサン・テイラー・トーマス、「キャスパー」のデボン・ソーワ、「ポストマン」のスコット・ベアストー、共演は「暗闇のささやき」のジェイミー・シェリダン、「タイタニック」のフランシス・フィッシャーほか。 -
アリッサ・ミラノの堕落の園
制作年: 1997恋人の生家である著名な画商の豪邸で賊の襲撃に巻き込まれた美女の姿を描くサスペンス。主演・製作総指揮は「ポイズン・ボディ」のアリッサ・ミラノ。監督は「ハートブレイク・タウン」のカート・ヴォス。脚本はデイヴィッド・ダイヤモンド。撮影はデニス・マロニー。音楽はジョゼフ・ウィリアムス。出演は「ロミーとミッシェルの場合」のジャスティン・セロー、「アナコンダ」のアイス・T、「フィフス・エレメント」のトム・タイニー・リスター・Jr.ほか。 -
ディディエ
制作年: 1997人間に生まれ変わった犬とサッカーチームのマネージャーである中年男との交流を描くハートウォーミング・コメディ。監督・脚本・主演をひとりでこなすのは、「カンヌ映画祭殺人事件」で話題を呼んだお笑いトリオ、レ・ニュルのメンバーであり、「彼女の彼は、彼女」「ボーマルシェ フィガロの結婚」などの出演作があるアラン・シャバ。製作は「愛と宿命の泉」「ジェルミナル」の名監督クロード・ベリで、出演も兼ねている。撮影は「堕ちてゆく女」のローラン・ダイヤン。音楽はフィリップ・シャニー。美術はジャン=マルク・ケルデルエ。編集はロラン・ボボーとアニク・フィレー。衣裳はシルヴィー・ゴトルレ。録音はドミニク・ヴァルヴィエとフレッド・デュボワ。共演は「家族の気分」のジャン=ピエール・バクリ、「ソフィー・マルソーの愛、革命に生きて」のイザベル・ジェリナス、「サロメの季節」のカロリーヌ・セリエほか。他にジョジアーヌ・バラスコ、シャンタル・ロビーらが顔を見せる。 -
知ったこっちゃない
制作年: 1997移民である自らの父親の人生と彼との対話を通じて、家族の歴史を描いたドキュメンタリー。監督の実父オスカー・ベルリナーは20世紀初頭に200万人の同胞とともに米国に移民してきたポーランド移民の一員で、婦人スポーツ服のセールスマンになり、結婚してアランとリンのふたりの子供をもうけた。その後離婚し、ニューヨークでひとり住まいする彼は、“まともな職業”につかず、助成金や奨学金で映画を製作する息子のアランを批判する。本作では父と息子の対話のほか、彼が撮影した8ミリフィルムや、電話帳で調べた親戚たち、さらに監督が渉猟した父親の記録などを交え、魅力的な庶民のひとりであるオスカーの人間像を浮かび上がらせる。監督・製作・編集は『親しくも未知なる人』(山形国際ドキュメンタリー映画祭93で上映)のアラン・ベルリナー。撮影はベルリナー、フィル・エイブラハム、デイヴィッド・W・ライトナー。録音はベルリナー、スティーヴ・ロビンソン。 -
ビヨンド・サイレンス
制作年: 1996南ドイツの田園地帯を主な舞台に、ろうあの両親を持つ少女の成長を爽やかに描く感動作。監督・脚本はこれが長編デビュー作となるカロリーヌ・リンク。製作はヤーコブ・クラウゼン、トーマス・ベブケ、ルギ・ヴァルトライトナー。共同脚本はベス・ゼルリン。撮影はギャルノット・ロル。音楽はニキ・ライザー。美術はスーザン・ビーリング。編集はパトリツィア・ロンメル。出演はシルヴィー・テステュー、タティアーナ・トゥリープ、ハウィー・シーゴ、エマニュエル・ラボリ、シビラ・キャノニカほか。97年ドイツ連邦映画賞最優秀長編作品賞、最優秀主演女優賞、最優秀音楽賞、第10回東京国際映画祭グランプリ、最優秀脚本賞などを受賞。 -
奇跡の海
制作年: 1996純真な愛に自らの全てを捧げた善良な女の生と死を描いたラヴ・ストーリー。監督・脚本は「ヨーロッパ」「キングダム」のデンマークの映画作家ラース・フォン・トリアー。北海油田に近いスコットランドを舞台に監督した。全編手持ちカメラによる大胆な撮影は、ヴィム・ヴェンダース監督作品で知られる、「デッドマン」のロビー・ミュラー。7つに分けられた各章の冒頭には、プロコル・ハルム、エルトン・ジョン、ディープ・パープル、レナード・コーエン、デイヴィッド・ボウイら、映画の舞台となる70年代のロックが画面を彩る。各章冒頭のタイトルにはペル・キルケビーのデザインによる、現実の風景ショットにデジタル加工を加えた動く風景画のような象徴的なパノラマが挿入されている。主演は本作が映画デビューとなるRSC団員のエミリー・ワトソン、ストックホルム王立劇団メンバーである「存在の耐えられない軽さ」「レッド・オクトーバーを追え!」のステラン・スカルスゲールド。共演は「ネイキッド」「ビフォア・ザ・レイン」のカトリン・カートリッジ、「ヨーロッパ」のジャン・マルク・バール、「キングダム」のウド・キアーほか。96年カンヌ国際映画祭審査員大賞受賞。97年キネマ旬報外国映画ベスト・テン第9位。 -
サンドラ・ブロックの恋する泥棒
制作年: 1996高級リゾート地を舞台に、美術品専門の泥棒カップルが巻き起こす騒動を描いた、犯罪コメディ風のキュートなラヴ・ストーリー。作家、舞台俳優、コメディアンとしても知られる俳優のデニス・レアリーが原案・出演を務め、監督にはオーストラリア出身の新鋭ビル・ベネットが抜擢された。製作は「悪魔のような女」のジェームズ・G・ロビンソン、エグゼクティヴ・プロデューサーはゲイリー・バーバーとビル・トッドマン・ジュニア。撮影はアンドリュー・レスニー、音楽はニック・グレニー=スミスと、パディ・モロニーの共同。美術はデイヴィッド・チャップマン、編集はブルース・グリーン。主演は「ザ・インターネット」「あなたが寝てる間に…」のサンドラ・ブロックと、「デモリションマン」でも彼女と共演したデニス・レアリー。共演は「ミッドナイト・ラン」のヤフェット・コットーほか。 -
百合の伝説 シモンとヴァリエ
制作年: 1996ミシェル・マーク・ブシャルドによる世界的ベストセラー『リリーズ』を原作に、女性役も含めすべて男性の俳優により映画化された一編。監督は「ゼロ・ペイシェンス」のジョン・グレイソン。製作はアンナ・ストラットンほか。脚本はブシャルド本人で、英語版脚本はリンダ・ガボリオー。撮影はダニエル・ジョビン。音楽は「カーマ・スートラ」のマイケル・ダンナ。美術はマリー=キャロル・ド・ボーモン。編集はアンドレ・コリヴォ。衣裳はリンダ・ミューア。出演は、ジェイソン・カデュー、ダニー・ギルモア、マシュー・ファーガソン、ブレント・カーヴァーほか。96年ロカルノ映画祭ヤング・シネマ・コンペティション最優秀作品賞、96年ジニー賞4部門などを受賞。 -
天安門
制作年: 199589年6月4日、全世界を震撼させた中国・北京での天安門事件を再検証したドキュメンタリー。事件を生んだ構造の歴史背景を解明し、89年4月から6月までの6週間に渡り、運動の推移をたどる。監督・製作は中国育ちの米国人で、カーマ・ヒントン(インターヴュアーも兼任)と、カメラマンとしても活動するリチャード・ゴードン(撮影も)のコンビで、『One Village in China』(87)はじめ、中国についてのドキュメンタリーを数本発表している。脚本はジェレミー・バームとジョン・クロウリィ。音楽はマーク・ペヴスナー、編集はデイヴィッド・カーノチャンとチャールズ・フレッド・チャーチル、録音はティム・カラハン、ジョン・キャメロン、アレックス・グリスウォルド。ナレーターはデボラ・エイモス。 -
世界で一番好きな人
制作年: 1995プレイボーイの青年医師と、彼に憧れる難病に侵された12歳の少女の交流を温かく、そしてちょっぴりロマンチックに描くヒューマンなドラマ。製作・監督は「熱砂に抱かれて」「クリストファー・ウォーケン/流血の絆」のアレクサンドル・アルカディ。出演は「王妃マルゴ」「メランコリー」のジャン=ユーグ・アングラードと「メランコリー」の子役ジュリア・マラヴァルが12歳のヒロインを好演。共演は「黒衣の花嫁」のクロード・リッシュ、「アメリカの夜」「オリヴィエ・オリヴィエ」のジャン=フランソワ・ステヴナン、ナディア・ファレス、「サロメの季節」のヴァレリー・カプリスキー、「私の好きな季節」のカルメン・チャップリンらが脇を固め、そして「メランコリー」の大女優アヌーク・エーメが特別出演している。 -
沈黙の女 ロウフィールド館の惨劇
制作年: 1995コンプレックスから田舎のブルジョワ家庭を皆殺しにした女の姿を描くサスペンス。ルース・レンデルの小説『ロウフィールド館の惨劇』を「殺意」「愛の地獄」のクロード・シャブロル監督で映画化。脚本はシャブロルとカトリーヌ・エリアチェフ。製作、撮影、音楽、編集、録音は前作「愛の地獄」と同じメンバー。主演は「ジャンヌ」のサンドリーヌ・ボネールと「ボヴァリー夫人」「愛・アマチュア」のイザベル・ユペールで、揃って95年ヴェネチア国際映画祭の主演女優賞に輝き、さらにユペールは同年度のセザール賞女優賞も獲得した。共演は「愛の地獄」のジャン=ピエール・カッセル、「メランコリー」のジャクリーン・ビセット、「カップルズ」のヴィルジニ・ルドワイヤンほか。 -
ニキ・ド・サンファル 美しい獣
制作年: 1995過激な表現活動で知られるアーティスト、ニキ・ド・サンファル(1930-2002)の姿を追ったドキュメンタリー。フランスで生まれアメリカで育った彼女はハイティーンの頃は『ヴォーグ』誌などの写真モデルとして活躍。60年代初頭、レヴォルヴァーや小さな大砲を使ってキャンバスに絵の具を撃ちつける射撃絵画で注目され、以後、この暴力的なパフォーマンスによってネオリアリストの唯一の女性メンバーとなり、女性であることをポジティヴに押し出した表現活動を続けている。監督・脚本は「哀愁のトロイメライ」のペーター・シャモニで、記録映画作家出身である彼は、ニキとは『ダディー』(72、日本未公開、共同製作)、ニキのインスタレーションを扱った『ハノーファーの三人のナナ』(74、短編、日本未公開)などで組んでいる。撮影はマイク・バートレットほか。音楽はショパン、サティ、ストラヴィンスキー、ビンザー、フィリップ・グラス、ムーンドッグらの曲が劇中で使用される。 -
クラム
制作年: 199460年代カウンター・カルチャー運動の寵児、アンダーグラウンド漫画家ロバート・クラムの人間像と、その奇妙な家族に焦点を絞り、芸術と芸術家の人生、芸術と狂気との関わりに迫るドキュメンタリー。構成の中心は、クラムとその二人の兄弟へのインタビュー。監督のテリー・ズウィゴフはこれまでにジャズ・ミュージシャン、ハワード・アームストロングのドキュメンタリー『Louie Bleuie』(87)などを発表しており、クラムとは20年来の友人。製作はリン・オドネルとズウィゴフ、エグゼクティヴ・プロデューサーはローレンス・ウィルキンソン、アルバート・バーガー、リリアン・ハルフォン。撮影はマリーズ・アルバルティ、編集はヴィクター・リヴィングストン、編集はスコット・ブレインデルがそれぞれ担当。音楽は時代背景とは全く無関係に、監督とクラムの趣味で20年代のジャズの古いレコードが使われている。なお提供で「ブルー・ベルベット」などの監督デイヴィッド・リンチがクレジットされているのは、本作の試写を見た彼が気に入って、宣伝効果などのために名前貸しを申し出たためで、実際の製作には携わっていない。95年サンダンス映画祭でドキュメンタリー賞を受賞、また全米各地で一般公開され、ドキュメンタリーとしては異例の大ヒットを記録した。95年山形国際ドキュメンタリー映画祭出品作品。第2回アート・ドキュメンタリー映画祭にて上映。(16ミリ) -
ファウスト(1994)
制作年: 1994ファウスト伝説を幻想的な解釈でアニメーションと実写映像をまじえて映像化した野心作。監督・脚本はヤン・シュヴァンクマイエルで、「アリス」(88)に次ぐ長編第2作。全ての声をアンドリュー・サックスが担当している。 -
モンタン、パリに抱かれた男。
制作年: 1994戦後フランスを代表する大スターであり、91年に他界したイヴ・モンタンの伝記ドキュメンタリー。モンタンの自伝『Tu vois Je n'ai pas oubli氏x(名曲『枯葉』の一節。邦訳は『イヴ・モンタン ぼくの時代―パリに抱かれて』で、文藝春秋社刊)をもとに、この本の基になった60時間におよぶインタビュー・テープに遺されたモンタン自身の声と、出演映画、コンサートの記録、ニュースフィルムなど彼と直接/間接に関係するさまざまな映像を構成して、彼の70年の生涯を浮き彫りにしていく。監督はモンタンの盟友コスタ・ガヴラスの「Z」「告白」などに参加し、主にテレビで活躍するジャン・ラビブ。製作はミシェル・ロトマン、エグゼクティヴ・プロデューサーはT・セラル。原作の自伝の共著者であるエルベ・アモンとパトリック・ロトマンが脚本を担当。モンタンとシモーヌ・シニョレの旧居などの追加映像の撮影はジャン・ジャック・フロリ、音楽構成はジャン・ルイ・ヴァレロ、編集はベルナール・ジョッセ、録音はヤニック・シュヴァリエがそれぞれ担当。使用されるモンタンの歌は『パリで』、『枯葉』などの代表作をはじめ、フランスの国民的愛唱歌『さくらんぼの実のなるころ』、恋人エディット・ピアフの持ち歌だった『君は誰にも似ていない』、それに『ルナ・パーク』、『ラ・ミレット』、『ベラ・チャオ』などなど。引用される映画は実質上のデビュー作であり、プレヴェール・コスマの『枯葉』と出会った映画でもある『夜の門』(V)、アメリカに進出しマリリン・モンローとの恋愛が話題になった「恋をしましょう」、名作メロドラマ「夕なぎ」、政治性の強い題材を節度をもって演じ、単なる歌う二枚目スターから脱皮して名優として深い尊敬を集めるに至った「戦争は終った」「告白」「Z」など、代表作の数々から、晩年の「想い出のマルセイユ」「愛と宿命の泉」「IP5-愛を探す旅人たち-」まで、ほかにも糟糠の妻シモーヌ・シニョレの「肉体の冠」や、マルセイユ時代のアメリカへの憧れを表す「マルクス一番乗り」、そして左翼政党の宣伝記録映画など多数。 -
ヤジャマン 踊るマハラジャ2
制作年: 1993美しき妻への愛を胸に、悪党に立ち向かう正義漢の活躍を描いた娯楽スペクタクル。「ムトゥ 踊るマハラジヤ」「頭目」のインドの国民的映画俳優“スーパースター”ラジニカーントが、同作の人気女優ミーナと初共演した記念すべき一作で、「踊るマハラジャ2」と題されているが、実際には「ムトゥ」以前に製作された。監督・脚本・歌詞はR・V・ウダヤクマール。製作はA・サラヴァナンとM・バーラス・ブラマニアン。音楽は「ボンベイ」「アンジャリ」のイライヤラージャ。東京国際ファンタスティック映画祭98でも上映された。 -
だれも私を愛さない!
制作年: 1993偶然から同じ道行きになった4人の女性の奇妙な冒険を描いた一編。監督・脚本は「ラブetc.」のマリオン・ヴェルヌー。撮影は「ティコ・ムーン」のエリック・ゴーティエ。音楽はアルノー。出演は「私のように美しい娘」のベルナデット・ラフォン、「イルマ・ヴェップ」のビュル・オジェとジャン=ピエール・レオ、人気シンガーのリオほか。 -
愛するための第9章
制作年: 1993恋人が妊娠してうろたえる男が、出産までに様々な騒動を経験して父性愛に目覚めていく9か月をコミカルに描くロマンチック・コメディ。監督・脚本・出演は「わんぱく離婚同盟」のパトリック・ブラウデ。製作はアンヌ・フランソワ。ブラウデと共に、妻が妊娠したときの実体験を元に原案をまとめたのは、ブラウデの従兄弟でもある「ラ・ブーム2」などの俳優ダニエル・ルッソ(出演も)。撮影は「おかしなおかしな訪問者」のジャン=イヴ・ルムネ。音楽はジャック・ダヴィドヴィッチで、ユダヤ系の主人公たちを反映してユダヤ音楽を取り入れた。共演は「赤ちゃんに乾杯!」「悪霊」のフィリピーヌ・ルロワ=ボーリューと「人生は長く静かな河」「さよならモンペール」のカトリーヌ・ジャコブ、「つめたく冷えた月」で監督・出演したパトリック・ブシテーほか。本作はフランスでのヒット後、ヒュー・グラント、ジュリアン・ムーア共演の「9か月」としてアメリカで再映画化された。 -
おせっかいな天使
制作年: 1993精神病院を背景に繰り広げられる自分探しの旅をオプティミスティックに描いた新感覚のドラマ。監督は本作が長編デビューとなる若き女性監督ローランス・フェレラ・バルボザ。製作はマノエル・デ・オリヴェイラの一連の作品で知られる名プロデューサー、「階段通りの人々」「リスボン物語」のパウロ・ブランコ。脚本・脚色・台詞はバルボザ、サンチャゴ・アミゴレーナ、ベロワイエ(出演も)、セドリック・カーン。撮影はアントワーヌ・エベルル、音楽はスサリア・エヴォラ、クコ・ヴァロワと準主演もした「愛人 ラマン」「15才の少女」のメルヴィル・プポーの共同、編集はエマニュエル・カストロ、録音はフランソワ・ヴァルディッシュ、衣装はフランソワ・クラヴェルがそれぞれ担当。主演は「恋する女」、「王妃マルゴ」のヴァレリア・ブルーニ=テデスキ。共演はメルヴィル・プポー、マルク・シティ、クレール・ラロッシュほか。フランスでは34週間ものロングラン・ヒットを記録、94年セザール賞最優秀新人女優賞受賞(ヴァレリア・ブルーニ・トデッシ)。 -
BLUE(1993)
制作年: 199394年2月にエイズで死去した映画作家デレク・ジャーマンの遺作。画家イヴ・クラインに触発されたブルーのみの映像が続く中、青についての随想と詩、そしてジャーマンが入院中に書いたエイズとの闘病についての随想が、ナレーションで語られる。日本公開に当たり、青一色の映像という監督の意図をより尊重した字幕スーパーのないプリントも上映された。製作はジェームズ・マッケイと「ヴィトゲンシュタイン」の浅井隆。音楽は、ジャーマンとは「エドワードII」など4作でもコンビを組んだサイモン・フィッシャー・ターナーで、ブライアン・イーノ、モーマス、ヴィニ・ライリー、ミランダ・セックス・ガーデン、コイルなど全20組のアーティストの曲が挿入されている。ナレーションはジャーマンと、「ヴィトゲンシュタイン」のジョン・クェンティン、「カラヴァッジオ」のナイジェル・テリー、「エドワードII」のティルダ・スウィントン。 -
音のない世界で
制作年: 1992フランスのドキュメンタリー映画の第一人者ニコラ・フィリベール監督が、音の聞こえない世界を異文化としてとらえ、そこで生活するろうあ者の姿を綴ったドキュメンタリー作品。ろう学校の生徒たち、手話教師のプーラン先生、ろうあ者同士で結婚するカップルという三者の日常を現在進行形で追いつつ、要所要所にインタビューを交えた構成となっている。製作はセルジュ・ラルー、撮影はフレデリック・ラブラックス、編集はギイ・ルコルヌ、録音は「アブラハム渓谷」のアンリ・メコフがそれぞれ担当。92年ポポリ映画祭、ベルフォール映画祭、ボンベイ国際映画祭でグランプリを受賞するなど各国で高い評価を受けた。93年山形ドキュメンタリー映画祭正式招待作品。 -
海を渡るジャンヌ
制作年: 1991世界を渡り歩く女詐欺師の恋と冒険を描くラブ・ファンタジー。一九九二年度セザール賞主演女優賞授賞作。監督は本作が日本初登場となる「ナイジェリア内戦 ビアラフ最後の日」(V)のロマン・エヌマン。製作はジェラール・ジュルデュイ。フランスの作家サン・アントニオの小説をもとに、エヌマンとドミニク・ルレが脚本を執筆。撮影は「ショコラ」のロベール・アラズラキ、音楽は「熱砂に抱かれて」のフィリップ・サルドが担当。主演は「こうのとり、たちずさんで」のジャンヌ・モロー。他に「死への逃避行」のミシェル・セロー、「仕立て屋の恋」のリュック・テュイリエらが共演。 -
フィガロ・ストーリー
制作年: 1991パリ、東京、ニューヨークを舞台に、3人の若手監督がそれぞれの手法で恋愛の姿を描いたオムニバス・ドラマ。 〔パリ篇〕「ライブラリー・ラヴ」はすれ違う少年と少女の心理と言葉を描く。製作はキース・カサンダーとデニス・ウィグマン、監督・脚本・撮影は「ルーバ」のアレハンドロ・アグレスティ、音楽をパウル・M・ファン・ブルッゲが担当。 〔東京篇〕「月の人」は日常の中に現れる幻想的なイメージを全篇セリフなしで描く。製作は柘植靖司、監督・脚本は「ZIPANG」の林海象、撮影は長田勇一、美術は木村威夫、音楽を浦山秀彦と熊谷陽子が担当。 〔ニューヨーク篇〕「キープ・イット・フォー・ユアセルフ」は孤独な少年と少女の偶然の出会いを描く。製作はジェームズ・シェイマス、監督・脚本は「ショコラ」のクレール・ドニ、撮影はアニエス・ゴダール、音楽はジョン・ルーリーが担当。 -
アンジャリ
制作年: 1990無垢な魂を持つ幼女が人々の心をほだしていく様を描いたハートフル・ロマン。監督・脚本は「沈黙の⊆旋律%ラーガ⊇」「ボンベイ」のマニラトナム。製作は監督夫人のスハーシニの監督作品「インディラ」のG・ヴェンガデュワラン。撮影はマドゥ・アンバト。音楽は「沈黙の⊆施律%ラーガ⊇」のイラヤラージャが作曲、ヴァーリが作詞を担当。振付はスンダラム。美術はトーッター・タラニ。編集はレーニンとV・T・ヴィジャヤン。衣裳はV・サイバーブー。出演は本作でインド国立映画祭最優秀子役賞を受賞した『Raja Nadhai』のベビー・シャーミリ、「ムトゥ 踊るマハラジャ」のラグヴァラン、「沈黙の⊆旋律%ラーガ⊇」のレヴァーティ、「インディラ」のジャナカラージほか。 -
ジャズ・ミー・ブルース
制作年: 1990実在した天才コルネット奏者ビックス・バイダーベックの半生を描いた伝記映画。監督は「モーツァルト/青春の日々」のプピ・アヴァティ、製作はアヴァティの兄アントニオ・アヴァティ、撮影は「モーツァルト/青春の日々」のパスクァーレ・ラキーニ、音楽監修は「コットンクラブ」のボブ・ウィルバーが担当。 -
バンカー・パレス・ホテル
制作年: 1989核酸性雨降り注ぐ近未来世界を舞台とした、フレンチ・コミックスの第一人者、エンキ・ビラルの監督処女作。脚本はビラルとピエール・クリスティンの共同、撮影はフィリップ・ウェルト、音楽はフィリップ・エデルとアルノー・ドゥボが担当。出演はジャン・ルイ・トランティニャン、キャロル・ブーケほか。80点 -
レッツ・ゲット・ロスト
制作年: 198888年、アムステルダムのホテルの窓から転落死したジャズ・ミュージシャン、チェット・ベイカーの生涯を描くドキュメンタリー映画。エグゼクティヴ・プロデューサーはナン・ブッシュ、製作・監督はファッション・キャメラマンのブルース・ウェーバー、撮影はジェフ・プレイス、編集はアンジェロ・コラオが担当。作品は、デビュー当時から最近までのベイカーの写真をモンタージュしながら、レコーディング・セッションする彼の姿を捉え、またインタビューによって彼の私生活にまで立ち入り、アーティストとして、また人間としてのチェット・ベイカーの姿を浮き彫りにしようというもの。 -
サラフィナの声
制作年: 1988ブロードウェイでロングランとなった新進黒人劇作家ムボンゲニ・ンゲマによるミュージカル「サラフィナ!」の舞台場面とキャストのインタビューを通して、南アフリカのアパルトヘイト問題を浮き彫りにするドキュメンタリー映画。エグゼクテイヴ・プロデューサーはグレゴリー・モッシャーとバーナード・ガーステン、製作・監督は本作品が日本での公開第1作になるナイジェル・ノーブル、共同製作はB・ガースティン、撮影はジョン・ハザートが担当。作品はブロードウェイ、リンカーンセンターの楽屋で舞台の準備をしているミュージカル「サラフィナ!」の出演者の姿を捉えるところから始まる。そして監督のンゲマ氏や出演者たちの、このミュージカルの意義や故郷南アフリカへの思いをインタビューすることで、アパルトヘイトに対する問題意識を提起してゆくものとなっている。 -
ルッキング・フォー・ラングストン
制作年: 19881920年代の詩人で、黒人でゲイだったラングストン・ヒューズの生涯を、リリカルで耽美的なイメージで描いた短編。ラングストン・ヒューズの歌詞によるブルース・ミュージックをバックに、スタイリッシュな画面が展開し、現代社会におけるゲイ差別の問題を提示していく。監督・脚本はMTVやドキュメンタリーを製作してきたアイザック・ジュリアン、製作は、ナディーン・マーシュ・エドワーズ、撮影はニーナ・ケルグレン、音楽はブラックベリとウェイソン・ジョーンズが担当。